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第4回 行動経済学の3つの柱:認知バイアス、プロスペクト理論、行動ファイナンス

はじめに従来の経済学では、人は常に合理的に行動し、利益を最大化する存在であると仮定されてきました。しかし、現実の人間の行動は必ずしも合理的なわけではありません。行動経済学は、心理学や社会学の知見を取り入れ、人間の心理や行動が経済的な意思決定にどのように影響を与えるのかを研究する学問です。 行動経済学を理解するには、認知バイアス、プロスペクト理論、行動ファイナンスという3つの柱となる概念を学ぶことが重要です。これらの概念は、人間の非合理な行動を理解し、克服するための重要な鍵となります。 1. 認知バイアス:人間の思考の偏り、判断の誤り 人間は、情報を処理する際に様々な偏りを持つことが分かっています。これが認知バイアスです。認知バイアスは、短期的思考、過剰な自信、ステレオタイプなど、様々な形で現れます。 例:アンカリング効果 ある商品を見たときに、最初に提示された価格(アンカー)が、その後の価格判断に影響を与えるという効果です。例えば、定価10万円のバッグが5割引で販売されている場合、定価10万円というアンカーによって、5万円という価格は安く感じ、購入意欲が高まります。 認知バイアスの種類と例 • アンカリング効果: 最初の情報がその後の判断に与える影響 o 例:定価10万円のバッグが5割引で販売されていると、5万円という価格が安く感じる • フレーミング効果: 情報の提示方法が判断に与える影響 o 例:同じ問題でも、文章の表現を変えることで、異なる回答結果が出る • 過剰な自信: 自分の能力や判断を過剰に評価する傾向 o 例:リスクを過小評価し、ギャンブルのような行動をとる
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あのコトラーがマーケティングの別称だと語った「行動経済学」とは?

あなたは、「行動経済学」を知っていますか? 今回はコピーライティング、マーケティング、マネジメント、自己実現に役立つ行動経済学の話です。 金融投資をやっている人なら「プロスペクト理論」は聞いたことあるかと思います。 この行動経済学を学べば、消費行動にかかわるすべての人に役立つかも知れません。 それでは、行動経済学について解説します。 人の持つ非合理な一面に着目した「行動経済学」とは? マーケティング研究の第一人者、フィリップ・コトラーは「行動経済学はマーケティングの別称にすぎない。過去100年にわたりマーケティングは経済学とその実践に基づく新たな知識を生み出し、経済システムが機能する仕組みに関することに役立てた」と語っています。今までの伝統的な経済学では、 「人はつねに合理的に意思決定し、行動する」という前提のもとに成り立ってきました。 しかし、あなたも経験があるかと思いますが 「非合理な行動」をついついとってしまうのが人という生き物です。 なので、それまでの経済学が提唱する理論では説明がつかない部分がでてきました。 そこで、ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーという人が、 1979年に「プロスペクト理論」を発表しました。 この理論は、 不確実な状況下で、実際の人間がどのように意志決定を行っているのか? その解明にフォーカスが置かれていたものでした。 これが、行動経済学の出発点となったのです。 プロスペクト理論が行動経済学の核 行動経済学の核とも言える部分が「プロスペクト理論」という理論です。 では、どんな理論でしょうか? 具体例をもとに、解説していきます。 まず、この
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得られるモノより失う恐れ

プロスペクト理論というものがあります。Kahneman and Tverskyによって提唱された行動意思決定の理論で、ある行動を選択した時に得られる結果によって人の意思決定がどのように変わるのかを考えたんです。つまり"人は利益を得られるときに行動しやすいの?""人は損失が起こりそうなときに行動しやすいの?"を考えたんですな。研究によると、人は利得より損失の方が価値関数の傾きが 一般に大きかったそうです。要するに損失の方が利得よりもインパクトが大きいということ。以前お話しした内発的動機付けと外発的動機付けの話で、インセンティブ(報酬)が目的になっちゃうと行動が続かなくなっちゃうよーとお話ししたことがあります。ただインセンティブはめちゃくちゃ強力で、人の行動を駆り立てるのに役に立つんですよね。だから上手に使う必要があります。何かをやったら報酬を与える(目の前に吊るしたニンジン方式)のインセンティブの与え方もありますが、それより強力なのが先ほど説明したプロスペクト理論を応用したインセンティブの与え方です。上のグラフ見てもわかるように利得の領域は、最初グッて上がるけど次第になだらかになってます。インセンティブ(報酬=利得)与えてもモチベーション上がりやすいの最初だけってことなんです。それよりインパクトがあるのは損失です。人は持っているものを失うのがイヤなんです。「儲かりますよ〜」「より損しますよ〜」の方が行動したくなりません?それを使います。どうするかというと「これができたら任天堂スイッチを与えます」ではなく「任天堂スイッチを与えます。ただし、これができなかったら没収です」と順番を逆に
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人間の傾向に基づいて2000万個も商品を売ったレター

コピーライティングでは次のように教えられます:「ベネフィットを売れ」と。ですが、これは「正しい」のでしょうか?言い換えると、ベネフィットを打ち出すことで本当に売れるのでしょうか?確かに、商品・サービスの特徴を並べるよりはまだマシです。実際、上の教えは省略部分まで書くと、「特徴ではなくベネフィットを売れ」と言われています。ですが、ベネフィットを売っているにも関わらず、売れない場合が少なくありません。(このレポートを読んでいるということは、もしかしたら・既に何冊かコピーライティングやマーケティングの本を読んだ・実践もしてみた・だが思ったほど売れなかったという経験をお持ちかもしれません。)では、なぜベネフィットを売っても売れないのでしょうか?理由は何通りもの説明の仕方がありますが、恐らく最も大きな理由はこれです:人間は快楽を求めるのではなく、痛みを避けようとするから。この傾向はプロスペクト理論という名で知られており、ノーベル経済学賞も与えられています。つまり、快楽よりも痛みを2倍ほど強く感じるのです。なぜか?その理由は生物の進化の過程を思い出せば納得できるでしょう。全ての生き物は、生き残る為に進化してきました。したがって、目の前に美味しい食料と捕食者がいたら、前者から得られる快楽はそっちのけで逃げ、死という痛みを避けたのです。幸いなことに、今となっては人間は捕食者から逃げる必要はありません。ですが、我々の脳や身体はほとんど当時のままなので、快楽より痛みに強く反応するようになっています。では、そんな人間に対して快楽を見せたらどうなるでしょうか?上の原理から、快楽はあまり刺さりません。痛
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プロスペクト理論を使って投資で稼ぐ方法

こんにちは、元公認会計士のeesky福島です(^^)相場は人間の心理で動いているというような格言は聞いた事がある人も多いと思いますが、これはPC上に表示される無機質なチャートでもあっても、そのチャートは人々の売買結果を表している点を繋げたものなので、その裏には当該売買をした人の意思が働いている事は間違いなく正しい事になります。しかし、こういう抽象的な事を捉えるだけでは、お金を稼ぐという実務に直結はしないので、こういった格言を実務に直結するように自分で変換出来るかという思考は、実益に直結する能力だと考えます。例えば、投資に直結しそうな心理学として、「プロスペクト理論」というものがあります。プロスペクト理論とは、不確実性下における意思決定モデルの一つで、選択の結果得られる利益もしくは被る損害および、それらの確率が既知の状況下において、人がどのような選択をするかを表す理論です。もう少し具体的にプロスペクト理論に基づく人の行動を説明させて頂くと、当該理論の元となった以下の実験結果(2つの質問とそれぞれに対する回答)が分かりやすいものとなります。質問1:以下の2つの選択肢の中であなたが取る選択肢はどちらですか?選択肢A:100万円が無条件で手に入る。選択肢B:コインを投げ、表が出たら200万円が手に入るが、裏が出たら何も手に入らない。当該質問の回答として、多くの人は「選択肢A」を選択します。質問2:あなたは200万円の借金を抱えている中で、以下の2つの選択肢が与えられたらどちらの選択をしますか?選択肢A:無条件で借金が100万円減額され、借金総額が100万円となる。選択肢B:コインを投げ
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プロスペクト理論「価値観数」

おはようございます。 HIROです。 昨日に引き続き プロスペクト理論について書いていきます。 価値関数では、同じ大きさなら、 利益よりも損失のほうが重大に感じることが わかります。 なぜ人は行動できないのか? なぜ借金が膨れ上がるのか? という理由がわかります。 プロスペクト理論の考案者 カーネマン氏は実験を行いました。 A:80%の確率で4,000ドルをもらう B:100%の確率で3,000ドルをもらう Aの期待値は80%×4000=3200ドルですが、 ほとんどの人が期待値が3,000ドルのBを選びます。 この結果から、 例えば1万円を得する心理的な価値は、 2.5万円を損する心理的な価値と同等であることを 示しています。 感じる得と損の比率は、 おおよそ1:2~2.5だと言われています。 つまり損得の比率でいうと、 次のような選択になったときに 意見が同数になるということですね。 A:100%の確率で1万円をもらう B:50%の確率で4万円をもらう 結論でいうと、 人は成功よりも失敗を重大に感じますから なにかアクションを起こして 失敗する危険を恐れて 何もしないでいることのほうが 安全な気分になりやすい ということですね。 明日も引き続きプロスペクト理論について 書いていきますね。 今日も最後まで読んでいただき ありがとうございました。 明日もまたよろしくお願いします。 HIRO
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行動経済「プロスペクト理論」

おはようございます。 HIROです。 今日からまた月曜日ですね。 まだまだ東京ではコロナ渦ですが、 地方の方では緊急事態宣言も解除され、 だいぶ緩和されつつあるようです。 確実に余波はあるでしょうが、、、 さて突然ですが、皆さんに質問です。 1万円を手に入れる喜びと 1万円を失うショック。 どちらが大きな出来事に感じますか? 多くの人は、失う1万円のほうが 遥かに大きな出来事に感じると言います。 このような心理傾向を プロスペクト理論といいます。 人がお金を扱うときには、 誰もが確実に得をしたいと感じ、 損をするリスクはできるだけ 避けたいと感じます。 それなのに、 宝くじはしっかり買いますね笑 一見、矛盾しているように見える この人間の心理は、 プロスペクト理論を学べば 理解できるようになります。 もちろんFXなどの投資でも損をしない心理を 手に入れることに役立ちますし、 マーケティングに応用すれば、 お客さんの購買意欲を2倍以上に 高めることも可能です。 プロスペクト理論の概要です。 人は利益を得る場面では、 「確実に手に入れること」を優先し、 反対に損失を被る場面では、 「最大限に回避すること」を優先する 傾向があります。 ざっとまとめると、 人は得するよりも 損したくない気持ちのほうが強い という結論ですね。 プロスペクトは、 「期待・予想・見通し」 といった意味がありま
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