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第26回:成長株の企業価値評価(Discounted Earnings法)

第26回:成長株の企業価値評価(Discounted Earnings法)この度はお読み頂きまして誠に有難うございます。Taskaruです。本ブログではコーポレート・ファイナンスに関わる話題を幅広く取り上げていきたいと考えています。成長株の企業価値評価や理論株価算出においては、長期の成長を取り込むため、DCF(Discounted Cash Flow)分析が用いられることが多いですが、少々便宜的な方法として、Discounted Earningsという手法もあります。本日はこの手法について紹介したいと思います。【DCF法による理論株価計算に関する過去ブログ】さて、このDiscounted Earningsというバリュエーション手法は、高成長の会社に使われることが多いですが、その他にも、将来財務において、売上や利益が急に大きく増える局面があるケースにも使われます。例えば、直近では「商船三井によるダイビルの子会社化」において使われていることが見られます。ダイビルは商船三井の上場子会社で、「東京・大阪・札幌の都心部に計28棟のオフィスビル・ホテルビル・商業ビルを所有・賃貸」(同社ホームページより引用)している不動産企業ですので、あまり「成長株」というイメージはないかと思います。しかしながら、予測期間中に大幅な増減益を含むことから、この手法が取られたのではないかと考えています。具体的には、ダイビル株式会社『支配株主である株式会社商船三井による当社株式に対する公開買付けに関する賛同の意見表明及び応募推奨のお知らせ』に記載のある「将来株式価値の現価分析」と記載の部分が、Discounted
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第10回:企業価値評価 ~ 株主資本コストの「マーケット・リスク・プレミアム」を自分で計算してみよう!

第10回:企業価値評価 ~ 株主資本コストの「マーケット・リスク・プレミアム」を自分で計算してみよう!この度はお読み頂きまして誠に有難うございます。Taskaruです。本ブログではコーポレート・ファイナンスに関わる話題を幅広く取り上げていきたいと考えています。前回第9回においては、株主資本コスト(Cost of Equity、以下「Ke」と表記)の計算について説明しました。その計算の中で、CAPM(キャップ・エム)という手法が用いられることと、公式の中のパーツとして「マーケット・リスク・プレミアム」というものがあり、日本市場においては一般的に4~6%程度と言われているということを紹介しました。復習ですが、マーケット・リスク・プレミアム(以下、MRPと表記)とは、市場全体(日経平均株価等の指標に連動する金融商品)に投資することによって得られたいリターンの数値となります。「市場全体」をカバーする話ですので、ぱっと聞くと、計算が複雑になるという印象を受けるかもしれません。また、実際にも色々な学術的な研究がなされている部分です。そのような中で、これを細かく計算することは多くなく、やや「ブラックボックス」的に、会社のルールとして一定の%を統一的に使うケースも多くみられます。また、水準感について上述の通り一定程度の共通認識があるため”なぜその%を採用したのか”ということを聞かれることもあまりないです。一方で、MRPは自分で推計することができ、私は自分で計算した以下のトレンドをもとに、MRP = 6%という仮定を使用しています。今回は、もっと深く理解したい!と思う方向けに、どのようにしてこの
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第9回:企業価値評価 ~ 株主資本コスト、CAPMを使用した計算

第9回:企業価値評価 ~ 株主資本コスト、CAPMを使用した計算この度はお読み頂きまして誠に有難うございます。Taskaruです。本ブログではコーポレート・ファイナンスに関わる話題を幅広く取り上げていきたいと考えています。前回第8回においては、DCF法による企業価値分析と割引率(WACC)に関する紹介をしました。今回は、WACCにおけるパラメーターであるCost of Equity(株主資本コスト)の計算について、お話ししたいと思います。基本的には借入金金利を参照すればよいCost of Debtに比べて(以下、WACC計算式再掲)に比べて、Cost of Equityの計算については色々な考え方があります。今回は、Cost of Equityの計算方法としてよく使われているCAPM(Capital Asset Pricing Model、「キャップ・エム」と読みます)について説明したいと思います。【再掲:WACC計算式】さて、CAPMの公式は以下の通りとなります。【CAPM公式】それぞれの式のパーツの意味合いについて説明して参ります。① マーケット・リスク・プレミアムここで、右辺の ” E[Rm] - rf ”が示すものは、「マーケット・リスク・プレミアム(Market Risk Premium、以下MRP)と呼ばれます。つまり、リスクを取るからリターンが出る、という観点に基づけば、「リスクのある株式投資をするからには、リスクの無い銀行預金として置いておく以上に儲けたい」ということです。
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第8回:バリュエーション・モデル(DCF法)と企業価値評価、株価計算について

第8回:バリュエーション・モデル(DCF法)と企業価値評価、株価計算についてこの度はお読み頂きまして誠に有難うございます。Taskaruです。本ブログではコーポレート・ファイナンスに関わる話題を幅広く取り上げていきたいと考えています。 エクセルによる財務モデリングの方法(第1~6回)に続き、今回はバリュエーション・モデルの代表的なものとして、Discount Cash Flow(DCF)分析について、説明したいと思います。このDCF法は一言で申し上げると、企業が将来に亘って生み出すキャッシュフローを現在の価値に割り引くことによって理論的な株価を算出することができる手法となります。まず、一番重要なこととして、DCF法で割り引く「キャッシュ・フロー」について解説します。⇒ DCF法で割り引くキャッシュ・フローは、(一般的には)Unlevered Free Cash Flowです。DCF法を紹介する多くの書籍には単に「フリー・キャッシュ・フロー」とだけ記載されていることが多いですが、コーポレートファイナンスにおいては、2つに分けることができます: (A)アンレバード・フリー・キャッシュ・フロー(Unlevered Free Cash Flow、あるいは、Free Cash Flow to Firm。以下、UFCF) (B)レバード・フリー・キャッシュ・フロー(Levered Free Cashflow、あるいはEquity Cash Flow、Free Cash Flow to Equity。以下、ECF) DCF法においては、(A)が主に使われるため、ここでは(A)について少し追加
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第7回:投資銀行流、ミスを減らし綺麗に見せるためのエクセルフォーマット術

この度はお読み頂きまして誠に有難うございます。Taskaruです。本ブログではコーポレート・ファイナンスに関わる話題を幅広く取り上げていきたいと考えています。前回までの6回にわたって、エクセルによる財務モデリングの方法を紹介して参りました。今回は、「一休み」というところで、財務モデリングの正確性を高めつつ、エクセルを綺麗に見せるために投資銀行でよく使われているフォーマット術について取り上げようと思います。宜しくお願い致します。①フォントの色使い投資銀行等においては、以下のようなルールに基づいて数字のフォントの色付けをしていることが多いです・黒色:通常の(同じシート内で完結する)計算式・青色:直接入力しているセルや、仮定を置いているセル ・緑色:別のシートからリンクしているセル・赤色:その他の要注意なセル具体例は以下の通りです。下記のシートでは、例えば、国内海外の売上成長率等は「仮定」として成長率を設定しているため”青色”、一方で、合計として計算されるトータルの売上高成長率はシート内で計算されているものであるため”黒色”となっています。また、減価償却費や受取利息・支払利息は別シートで計算したものとリンクしているため”緑色”となっています。このような統一的なフォーマッティングを行う理由としては、(1)「確認」がしやすい:投資銀行等では、皆が複数のプロジェクトを同時に抱えているため、素早く・ミスのない資料を仕上げていく必要が出てきます。また、資料作成のプロセスにおいては、上司等の別の人による「確認」(レビュー)が入ります。ミスがあると一大事になるため、なるべく正確性を高めたいためです
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第6回:財務モデリング、3表連動モデルの完成まで(完成編)

この度はお読み頂きまして誠に有難うございます。Taskaruです。 もうゴールは目前です。ここから一気に複数のシートをつなげていき、バランスシート等もバランスさせていきます。【これまでのプロセス】【本ブログで取り上げている資料】以下、順番は実は多少は前後してもいいのですが、1つだけ前後をおススメしない順番がありますので、それは後述します。一旦は私の順番でつなげて参りたいと思います。①有利子負債とRevolver残高をバランスシート上につなげる※リンクするシート:「BS」「Debt_Interest」・有利子負債残高:BSシートの20行目に対して、Debt_Interestシートの13行目をリンクさせます。・Revolver残高:BSシートの21行目に対して、Debt_Interestシートの32行目をリンクさせます。BSは以下のようになります(計算途中であるため、細かい数値は変化の可能性あり)。②有利子負債の増減及びRevolverの調達・返済をキャッシュフロー上につなげる※リンクするシート:「CF」「Debt_Interest」・有利子負債の増減:CFシートの16行目に対して、Debt_Interestシートの12行目をリンクさせます。 ・Revolverの調達/返済:CFシートの17行目に対して、Debt_Interestシートの31行目をリンクさせます。 CFは以下のようになります(計算途中であるため、細かい数値は変化の可能性あり)。 ③PLの営業利益までを完成させ、一旦、PL当期利益とCFをつなげる※リンクするシート:「PL」「CF」「D&A」
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第5回:財務モデリング、3表連動モデルの完成まで(準備編)

この度はお読み頂きまして誠に有難うございます。Taskaruです。ここから一気に完成まで行きます。長くなってしまうため、「準備編」と「完成編」に分けて流れの紹介を進めて参ります。ややエクセル操作のテクニカルな部分も生じますし、複数のシートを行き来したりしますので、「準備編」では、まず必要になるパーツを整えて、「完成編」でシートを一気につなげていきたいと思います。【これまでのプロセス】【本ブログで取り上げている資料】 どうぞ宜しくお願い致します。■貸借対照表とキャッシュフロー計算書の準備新規でキャッシュフロー計算書を作成するために「CF」シートを追加します。「CF」シートと「BS」シート(第3回にて準備済み)の下準備をします。まず、「BS」シートにおいて、第3回に「WorkingCap」シート並びに「D&A」シートで計算した、営業債権、棚卸資産、営業債務、有形固定資産の金額をリンクさせます。下記の緑色の部分です。その他のBS項目は変化させない前提を置きます。そのため、FY21/12期以降は、FY20/12と同じ数字を横置きにしています。グレーの部分はまた後程戻ってきますので、一旦はこのままで置いておきます。Tips:"Balance Check"という項目を入れておくと良いです。計算式としては、資産合計ー負債合計ー資本合計で、ここがゼロであること確認します。「完成編」にて再度言及します。次に、「CF」シートに移ります。ここで1点重要なコツとして、CFシートは、実績値は不要です。理由としてはモデル上これまで様々な仮定を置いているため、過去のキャッシュの動きと将来の動きが必ずしも連動
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第3回:財務モデリング、「運転資本」シートの作成(3表連動モデル)

この度はお読み頂きまして誠に有難うございます。Taskaruです。第2回においてはPLの作成をご紹介しました。【本ブログで取り上げている資料】今回は、BS・CFの作成に入る前の準備として、「運転資本」と「投資及び減価償却」の計算を行います。これらを別個に計算する理由は「現預金の水準」に影響を及ぼす主要な項目であるためです。ブログ第1回でも触れましたが、売上が増大すれば一般的には運転資本は増加します。また、投資を行えば現預金は減る一方で減価償却が増加します。こうしたことを財務モデル上に反映させる必要があります。なぜならば、「現預金がマイナスになると、その企業は倒産するため」です。PLの業績予想を作成しただけでは、その計画はもしかしたら会社が倒産してしまう前提になっているかもしれません。さて、具体的な作業の紹介を進めて参ります。まず、下準備として、バランスシートについてFY20/12期の実績だけを入力しておきます。一部BS項目を参照するためです。「BS」シートという新規シートにて作成します。第3回:運転資本の計算
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第2回:財務モデリング、損益計算書の作成について(3表連動モデル)

この度はお読み頂きまして誠に有難うございます。Taskaruです。ブログ第1回では財務モデリングの概要について紹介しました。今回から3表連動モデル(簡易版)の具体的な作成の流れに入っていきます。ブログ第2回は予想損益計算書(PL)の作成、つまり業績予想の作成に関してです。今回はアサヒグループホールディングス(証券コード2502、以下”アサヒ”)を例に構築手順を案内して参りたいと思います。※後述しますが、いくつかのPL項目についてはBS・CFの作成プロセスで計算するため、PLの大枠はできますが、少しだけ”途中”までとなります。業績予想の作成において重要になるのが、①売上高、及び、②費用(売上原価、販売費及び一般管理費)となります。①から②を引くことによって、営業利益が算出されます。まず、①売上高について、です。モデリング上、売上高予想の計算は、以下のアプローチが取られることが多いです:(A)今年の売上高=前年の売上高x(1+成長率)(B)売上高=市場規模xシェア今回は簡易版ということで、(A)のアプローチを取りたいと思います。(B)のアプローチも可能ですが「市場規模」と「シェア」というのは、ややトップダウンの考え方になると私は理解しています。そのため、私としては、より企業個別の情報等(”ファンダメンタルズ”)を反映できる(A)のアプローチを紹介したいと思います。※尚、実務的には、(A)のアプローチを取りつつ、(B)でクロスチェック(マーケットシェアが異常に大きくならないか、等)をすることも多いです。具体的に作成を進めていきます。単に売上高のみからスタートしても良いのですが、アサヒ
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ブログ始めました~ 第1回:財務モデリングについて ~「3表連動モデル」の作り方

はじめまして、Taskaruと申します。外資系の投資銀行等において培った企業価値評価や財務分析等のスキルを生かして、なるべく初心者等でも要点を確認できるよう、お手伝いさせて頂ければと考えております。本ブログではコーポレート・ファイナンスに関わる話題を幅広く取り上げていきたいと考えています。乱筆乱文ですが、コーポレート・ファイナンスに少しでも興味を持っていただける人が増えれば私としても幸甚に存じます。どうぞ宜しくお願い致します。 第1回は「財務モデリング」について、です。ここから続く複数回にわたって、「3表連動モデル」の作り方(簡易版)について、解説していきたいと考えています。まずは「そもそも、財務モデリングとは?」という観点から解説して参りたいと思います。【3表連動モデルの作り方に関する今後の記事一覧】 まず、「財務モデリング」=「財務モデル」を構築する作業(多くの場合、エクセルを用いて)、ということですが、「財務モデル」には2つの種類がございます:①「バリュエーション・モデル」と ②「オペレーティング・モデル」 です。はじめに、①「バリュエーション・モデル」というのは、各種の評価手法(Discount Cash Flow法など)を用いて、実際に企業価値の計算をするところになります。具体的には、弊職が出品している『企業価値評価のエクセルシートをお送りします DCF分析のエッセンスを勉強したい方向けシンプルなモデルです』における、以下のような部分で、分析の前提条件や、分析に用いられるパラメーター条件等をまとめています。次に、②「オペレーティング・モデル」というのは、上記の「
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株価評価、M&Aの際のバリュエーション手法一覧

資金調達やM&A、あるいは株式投資に使う株価のバリュエーション手法についてまとめています。実務で財務分析やM&Aに取り組むことになった方、金融系の若手社員の方、金融・コンサルを志す学生さんにおすすめです。専門書ではややこしくて、不要な部分も多いと思いますが、必要な点に絞ってまとめております。株価評価に用いるバリュエーション手法
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第4回:財務モデリング、「投資及び減価償却」シートの作成(3表連動モデル)

この度はお読み頂きまして誠に有難うございます。Taskaruです。【これまでのプロセス】第4回:投資及び減価償却の計算 新規のシートを作成します。今回は「D&A」というシートを追加します。全体像としては次のようになります。■まずは、有形固定資産の支出額(CAPEX)の予想を立てます。セルB9において、決算短信の「投資活動によるキャッシュフロー」から有形固定資産の取得による支出額を転記しています(企業によって項目の表示名は変わります)。
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