わたしの裏側 Vol.6 「見てほしい」それだけ。子供の純真無垢な愛
もう終わらせたいと何度も思った、それでも生き抜いている理由父の優しい記憶は、ほんのわずか。幼稚園までの断片だけ。それでも、その少しの思い出が、子供だったわたしには全てだった。破天荒で、浮気相手とのデートにも平気でわたしを連れて行った父。幼稚園にもならないわたしが、喧嘩に負けて帰ってきたかと思えば、相手の家にわたしを連れて行き、「決着をつけろ」と、目の前でまた喧嘩をさせる。遊んでくれるときだって、まるで陸上選手にでも育てたいみたいに、マラソンや短距離のタイムを計らされてばかり。そして車が好きだった父は、いつも運転席にわたしを座らせて、ハンドルを握らせていた。(今じゃ考えられないけれど)でも、当時のわたしは誇らしくて、楽しくて仕方なかった。(お陰で?今はチームを作るくらいの車好き)父との接点はほんの少ししかない。祖母に預けられてからはせいぜい2~3カ月に一度会えるかどうか。でも、幼いわたしにとって「親に置いて行かれる恐怖」は常にこころの中にあったから、その短い時間でさえ嬉しくて胸がいっぱいになった。このころから、とにかく嫌われないように、嫌われないようにどの人にも、顔色を伺い、気分を害さないように努める癖がついった。特に親には…母はわたしを置いて行き、活発なわたしの面倒を見さされた祖母は、とても大変そうだった。だからこそ、破天荒な父でも「わたしに向き合ってくれる」という気配が何より大きくこころに残っていた。そのせいで、わたしはずっと父に執着してしまったんだと思う。けれど、その父は不倫相手と再婚し、その人が継母になった瞬間から変わってしまった。幼稚園までの優しい記憶はそこで途切れ、父
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