人間はコントロールされている。
人間の意識の本質は思考でも感情でも身体でもない,インドの古い哲学では、私たちは王様の馬車のような存在だと説明しています。馬車は王様が行きたいところに行くためにあるものです。そして王様が御者に 「あの宮殿に行け」などと命令します。すると御者は馬の扱い方を熟知していてムチを打って馬をコントロールして、自在に走らせていきます。馬車はそれにつられて目的地に向かうということになります。けれどもインドの古い哲学では、実際には馬車はこんなふうにできていない、と言っています。 王様は眠ってしまっていて、馬が強力だというんです。 強力な馬が自分の欲望を満たすために思考を使って眠っている王様を連れていく形になっているというわけです。古いインドの哲学ではこれが人間の姿だといっています。これを人間に当てはめたとき、これがまさに人間の姿を現してして、もっというと、これが現代人の姿だといっています。それはなぜでしょうか、私たちは知らず知らずのうちに意識以外の思考や感情、身体といった意識以外のものに操られている時間が長い、特に現代人はそのものに勝手にコントロールされているといってもいいでしょう。昨今の事件や、日常の会話を聞いていてもお分かりになるでしょう。ほとんどの現代人は思考に捕らわれ、感情にのまれ、身体の反応に従って行動を制限しています。これでは本当の意識の力を発揮できていません。ここに本当の意味での、目標やビジョンというものがあります。単純にこうなりたい、こなったらいいなぁ、なんて思ってもそれが継続できない理由はそこにあります。感覚的に決めるビジョンはビジョンとは言えません。それは感覚は短期的な恩恵し
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