なぜ“説明不足”は繰り返されるのか? 〜家づくりの現場で起こる、見えないすれ違い〜
はじめに:信頼を壊すのは「技術不足」ではなく「説明不足」家づくりのご相談を受けていて、よく耳にするのが「もっと説明がほしかった」「聞いてないことが多かった」というお声。それは、設計や工事のミスではなく、「コミュニケーションのミス」から起きているのがほとんどです。私は大工として現場に立ち、一級建築士として設計も担う立場で言い切ります。家づくりで本当に失敗を招くのは、“伝え方を軽く見ていること”です。①「忙しいから説明できない」は本当?【問題】現場が忙しいのは事実。でも、それを理由に説明を省くと、後からの手戻りやクレームが必ず発生します。【解決策】説明の時間は“別枠”で予定に組み込む。それがプロの段取りです。忙しくても、説明の時間だけは工程表に確保しておく。5分でも10分でも“説明タイム”を意識的に確保すれば、トラブルの9割は防げます。② 難しい言葉は、誰のためのもの?【問題】「ラスモル」「壁芯」「GL」…。業界では当たり前でも、施主にはまったく伝わらない言葉ばかりです。【解決策】専門用語は使わない。どうしても使うなら、必ず図・絵・例え話で補う。図面だけでなく、手描きスケッチやパース、実物写真を使って視覚的に伝える工夫を徹底することで、理解のズレは一気に減ります。③ 打ち合わせで本当に伝わってる?【問題】「説明しました」は業者の満足であって、施主の理解とは限りません。相手は“わかったふり”でその場を終わらせてしまうこともあります。【解決策】説明の終わりに、必ず「理解の確認」をする。それが打ち合わせの基本です。「ここまででご不明な点ありませんか?」ではなく、「AとBどちらを選びました
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