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コミュニケーション研修『あるある通信⑥』~やさしさ迷惑第3話より~

『迷ったら聞いてが、一番困る』上司:「迷ったら聞いてね」部下:(今、聞いていいのか?)(こんなこと聞いたら、自分で考えろって思われないか?)(忙しそうだし、もう少しやってからの方がいいか?)──数十分後上司:「なんでそこで聞かなかったの?」気づきこれはやさしさの顔をした“判断の丸投げ”。人は✔ 聞いていいと言われても、タイミングがわからない✔ 初歩的だと思われたくない✔ 相手の機嫌や忙しさまで読んでしまうこの3つが揃うと、「相談する」より「とりあえず自分で進める」を選ぶ。でもそれは、主体性というより確認のハードルが高い状態。「迷ったら聞いて」だけでは足りない。渡すべきなのは✔ どの段階で✔ 何を✔ どのくらいで聞いていいかそこまで見えた時、人はやっと安心して相談できる。
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『やさしさ迷惑3/100』

第3話「迷ったら聞いて」は、だいたい聞けない午後四時を少し過ぎたころだった。オフィスの空気は、朝より少しだけ重い。集中している人と、疲れている人が半々くらいの時間帯。中村優作の画面に、佐伯からのチャットが残っていた。『中村さん、すみません。さっきの資料、“迷ったら聞いて”って言われたんですけど……どのタイミングで聞いていいか、迷ってます』優作はその文章を、二回読んだ。(……たしかに)言った。自分で言った。“迷ったら聞いて”その時は、ちゃんとフォローしたつもりだった。でも今こうして見ると、それは答えになっていない気がした。“迷ったら”って、いつだ。“聞いて”って、どこまでだ。優作は椅子の背にもたれたまま、少し考える。その様子を、向かいの席から桐谷ケイが見ていた。「また止まってんな」「……いや」優作は苦笑いした。「佐伯に“迷ったら聞いて”って言ったんだけどさ」「うん」「その“迷ったら”が曖昧だったっぽい」桐谷は一瞬だけ黙って、それから笑った。「そりゃそうだろ」「そんな即答ある?」「あるよ。だって“相談していいよ”って、言われた側はだいたい困るもん」優作は眉を寄せる。「なんで?」「聞いて怒られないか、邪魔じゃないか、今じゃないか、そこまで自分で考えろって意味じゃないか」桐谷は指を折りながら言った。「聞く側って、そのへん全部考えてるぞ」優作は何も言えなかった。その時、美月が会議室から戻ってきた。資料の束を机に置いて、優作の顔を見る。「どうしました」「いや、佐伯に“迷ったら聞いて”って言ったんですけど」「はい」「どのタイミングで聞いていいかわからないって言われて」美月は一拍置いた。「それ
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