『恋する文化人類学者 - 結婚が異文化をつなぐとき』を読んで
すでに10年前に出版された本で、評判を呼んで文庫化されています。
文化人類学に興味がある人も無い人も、このタイトルに親しみやすさを感じる人も赤面する人も、どんどん読めてしまう一冊です。
日本語が読めるすべての人におすすめ。そして日本語が読めない人々のために、各国語に訳されると楽しいと思います。
「入門書」がつまらないのはなぜか
どの分野でも、例外こそあれ、「入門書」はつまらないことが多いようです。
その理由を考えてみると、「その分野をまんべんなく紹介しなければならない」「概論でなければならない」「筆者の個性を出してはならない」という入門書の「ならない」のせいではないでしょうか。
しかし、入門書だからこそ、その分野の魅力が伝わらなければ意味がないのでは。
だって、次へ行きたくなくなって、入門で終わってしまいますからね。
文化人類学への批判を超えて
文化人類学への批判のひとつとして、欧米の価値観から「けったいな」土着の風習を観察し、分析するという歴史が挙げられるようです。
ここで私自身の個人的なハナシに脱線します。
私は文化人類学の対象が西洋以外であるということはつゆ知らず、フランスでしっかり文化人類学していたような気がします。日本で生まれ育った者にとって、フランスのさまざまな風習はどう見ても「けったい」なんですもの…
(もちろん、フランスで生まれ育った人にとって、日本の風習は同じくらい「けったい」と映るのでしょうが)
それは、結婚式や葬式、埋葬方法(キリスト教カトリックは土葬が基本。キリスト教プロテスタントは砂のようになるまで火を通す)など人生の一大イベントばかりではありません。
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