底が丸い船でゆく 〜ルートコーチ名言集 ①

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(ルートコーチのこと)
 私がコーチングに興味を持って、実際にそれに取り組んでみようと考えた時にまず思い浮かんだのは自分自身がコーチングを受けてみる必要があるな、ということでした。カウンセリングやセラピーでも多くの場合その学習段階でクライアントとしてそれらを実際に受けてみる、ということが組み込まれていることも影響したと思います。
 こんなことを考えていた時にたまたま別の取り組みで知り合った人にそんな話をしていたら「コーチングしてあげてもいいよ」と言われたのが私のコーチとの最初の出会いです。その時ルートコーチが「両親がコーチだよ」と言ってたのを私は文字通りコーチ業をしている両親に育てられた、と解釈しましたが実際には比喩的な意味だったのを後から知りました。
 このコーチを私は「ルートコーチ」と呼んでいます。出会いは全くの偶然です。いま私が取り組んでいる「ライフコーチ」、つまり課題の領域を限定せず、人生全般どんなことでもお手伝いしますよ、というアプローチではルートコーチはそれほど多くの実績を持っていませんでしたが、大学でスポーツコーチングを専門的に学び、自身もアスリートとして活躍した実績がありました。
 多才な人で、子供のころからバレエを習い、新体操のクラブで活躍し、なぜか新体操が大嫌いになって、そこから逃げるためたにカヤックを始め、高校生の時には短距離でタイムを競うスプリント競技で国体優勝したという経験の持ち主です。カヤックというかなりマイナーな競技を始めた理由はたまたま近くにある池で練習しているのを見かけて、というような経緯だったように聞きました。
 母親がピアノの先生をしていたのでピアノも弾けて、某テーマパークではネズミの着ぐるみでドラムを叩いていたそうです。
その後、大学時代にはラートという大きな鉄の輪の中に入ってぐるぐる回るというアクロバットな要素がある体操系の競技に転向し、これまた全国優勝していました。そんなことをしているうちにスカウトの目に止まって世界的なサーカス集団シルクドソレイユの演者となり、私が出会った頃には「サーカスアーティスト」と名乗っていました。

(名言?それとも迷言?)
 こんな多才さのゆえか、はたまた幅広い活動の経験からか、コーチングを受けている時に投げかけられる言葉は含蓄深く比喩的、難解で、すぐには意味がわからないものがたくさんありました。その場で意味を聞くのも悔しいのでしばらく自分であれこれ考えてみてから「あれはどういう意味だったの?」と聞くと「それほど深い意味はないよ」と言われることもあるので名言なのか迷言なのか…。「深い意味はない」ということ自体が逆に考えさせるための巧妙な逆説表現なのか、などと思わせてしまうところはもう「立派」というしかありません。

(底が丸い船)
 ルートコーチのユニークなエピソードは尽きませんが、今回のブログの本題は「底が丸い船」です。丸いといっても程度問題で、おわんを伏せたような丸形ではとても乗りづらいので実用的な形としてはこのブログのタイトル画像にある「リバーカヤック」のようなのが「丸い底」の典型でしょう。この写真に写っている背景はダム湖で、上流側はだんだん川になっていくので川用のリバーカヤックに乗っているわけです。私は下の写真のような海用のシーカヤックから練習を始めたので、最初にリバーカヤックに乗った時にはあまりの違いに面食らってしまいました。カヤックは左右両方にブレードという水掻き部分がついたパドルを交互に漕いで進みます。漕ぎ方のバランスが保たれていれば直進するし、水に出し入れするタイミングや力加減、体重バランスなどに左右差が生じれ曲がります。逆に風や波、潮の流れの影響で曲がってしまったのを修正する時や意識的に方向転換する時にはこのようなバランスの違いをうまく利用して行きたい方向に船が向かうようにします。

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 これらの写真では船底が水面の下に隠れてしまっているのでわかりづいらいかもしれませんが、海用のシーカヤックでは船首や船尾から続く中心線のラインが少しV状になっています。このV型の部分「キール」が直進性を増し、曲がりにくくしています。リバーカヤックにはこのキールがほとんどありません。船の長さも大きく異なりシーカヤックでは5メートル近くあるのに対して典型的なリバーカヤックでは2.5メートルと半分程度です。キールがなくて長さが短いリバーカヤックのような船をイメージして「底が丸い船」と言っているわけですね。

(底が丸いとどうなる?)
 丸いか丸くないかの違いは直進性、曲がりやすさ(にくさ)なのですが、この違いは実際には文字で書く以上のものがあります。丸くない方のシーカヤックはスピードと直進性重視、丸い方のシーカヤックは操作性重視です。シーカヤックでわざと岩がごつごつと海面に出ているようなところを、船底すれすれで縫うようにして通り抜ける、というような遊び方や何かを避けるために急な方向転換をする、といったこともありますが、主に比較的長距離のツーリング中心の遊び方なのでまずは直進性、スピード性能が優先されるわけです。
 対するリバーカヤックではダウンリバー、つまり川下に向かってゆくのが前提なので漕いで進む以前に川の流れが船を持って行ってくれます。その間で急流があったり、流れが岩にぶつかって向きを変えていたりするので臨機応変に機敏に操作して難所を切り抜ける必要があります。
 シーカヤックで練習を始めてから最初にリバーカヤックに乗った時にはちょっと曲がろうとするとクルンクルンと回ってしまって止まらない、という状態でした。パドルをひとかきしただけで360度、ほとんど1回転してしまうくらいの感覚です。
 このように書いてくればお気づきいただけたと思いますが「底が丸い船でゆく」とは
『状況に応じて臨機応変に反応して機敏に行動する』
ということでしょう。ルートコーチの「名言」の中では比較的わかりやすいコトバでした。

 さて、みなさんは「底が丸い船」で行けていますでしょうか?
丸い底には丸いなりのハードルもあります。くるくると回ってしまうために真っ直ぐが得意な船よりも集中力が必要かもしれません。しかし、「時と場合に応じて」「急激な環境変化に置いていかれないために」といった局面ではこの「底が丸い船でゆく」発想が大いに助けになるのではないでしょうか。

底が丸い船でいきましょう!

(おまけ)
 余談ですが、私が出会った頃にルートコーチは「サーカスアーティスト」と名乗っていて、カヤック経験、ましてや国体優勝などという過去について私は全く知りませんでした。そんな中でたまたま「カヤックやってみたいんですよね〜」という話をしたら「カヤックできるよ〜」というではありませんか。もちろん根掘り葉掘り聞きましたがまさかそこまでの専門家だったとは。
 カヤックのナショナルチームにいたこともあって、似たものつながり?のセーリング(ヨット)チームと合宿が一緒だったので遊びでヨットにも乗っていた(ナショナルチームの人たちと)みたいなエクストリームな方でした。
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