こんにちは!元店長サムです!
飲食店でスタッフが1人欠勤したとき、「今日は1人足りない」という言い方をします。
人数としては、その通りです。
ただ、実際の営業を考えると、「1人足りない」という情報だけでは、ほとんど判断できません。
なぜなら、同じ1人の欠勤でも、店への影響は大きく違うからです。
今回は、その違いをどう見るかについて考えてみます。
4人から3人になった。だから25%戦力ダウン?
たとえば、4人で営業する予定だった店で1人が欠勤したとします。
人数だけを見れば、4人から3人になり、単純計算なら25%減です。
けれど、飲食店の仕事は人数を均等に分けているわけではありません。
Aさんが休んでも、残る3人全員がAさんの仕事をできる、そんな日もあります。
一方で、Bさんが休むと、「この仕事、今日は誰がやる?」となることもあります。
同じ1名欠勤なのに、営業への影響が違う。
この差を作っているのが、その人が担っていた機能です。
「その人がいないと、何ができなくなるのか」
ここでいう「機能」は、難しい意味ではありません。その人が店の中で何をできるのか、と考えれば十分です。
たとえばカフェなら、レジや簡単なドリンク作りは複数人ができます。
ところが、特定の機器を使ったドリンクをピーク中でも一人で任せられるのが一人だけ、という状態なら、その人の欠勤は単純な「1名減」ではありません。
その仕事を安定して担当できる機能がなくなる
ということです。
ラーメン店なら麺場を一人で任せられる人、居酒屋なら予約状況を見ながら席を動かせる人というように、店舗によって欠かせない機能は変わります。
だから、「何人いるか」だけではなく、「今いる人たちで、営業に必要なことが全部できるか」を見る必要があります。
技術だけが「機能」ではない
ここでもう一つ注意したいことがあります。
「できる仕事」というと、調理できる、レジを打てる、といった作業を思い浮かべやすいと思います。
もちろん、それも機能です。
ただ、店舗にはそれ以外にも必要なものがあります。
たとえば、混雑状況を見て優先順位を決めたり、トラブルが起きたときに判断したりすることです。
こうした判断や責任を伴う役割も、店を動かすための機能です。
目に見える作業だけを数えて「これなら人数は足りている」と考えると、見落とすことがあります。
「できる」と「任せられる」も同じではない
これも現場では重要です。
「その仕事、できますか?」と聞けば、「一応できます」という人はいるかもしれません。
けれど、通常時なら一人でできるのか、誰かの確認があればできる程度なのか、では意味が違います。
急な欠勤時に必要なのは、経験したことがある人を探すことではなく、今日その仕事をどこまで任せられる人がいるかを判断することです。
だから普段から、「できる・できない」だけではなく、どこまで任せられるのか、まで見ておくと、欠勤時の判断がしやすくなります。
人数ではなく機能を見ると、問題の形が変わる
「1人足りない」だけで考えると、問題は単純です。
1人減ったから1人増やしたい、それだけになります。
ところが、「何が欠けるのか」と考えると、問題が具体的になります。
たとえば、
「接客する人数は足りている。ただし、予約と席配置を判断できる人が足りない」
「キッチンの人数はいる。ただし、この調理工程を一人で任せられる人がいない」
というように、欠けているものの正体が具体的な形で見えてきます。
ここまで分かれば、初めて対応を考えられます。
人数不足という大きな問題を、実際に不足している機能まで分解する。これが今回伝えたいポイントです。
自分の店なら、何が欠けるだろう
一度、普段の営業を思い浮かべてみてください。
スタッフが一人ずつ休んだと仮定したとき、
「この人なら、少し担当を変えれば対応できそう」
という人もいれば、
「この人がいない日は、この仕事がかなり厳しい」
という人もいるはずです。
もしそうなら、その違いは人数ではありません。
その人が持っている機能の違いです。
急な欠勤が出たとき、「今日は1人足りない」で止めずに、「その1人がいないことで、何ができなくなるのか」まで考える。
そこまで分かって、初めて今日の営業をどう組み替えるかが見えてきます。
次回は、この考え方をもう一段進めます。
欠けた仕事を店長自身が埋めれば、一見解決したように見えます。
ところが、店長が現場の穴に入ったことで、別の機能がなくなることがあります。
第3回では、「店長が欠勤者の代わりに入ったら、なぜ店が回らなくなることがあるのか」を取り上げます。
急な欠勤時に、「人数ではなく、欠ける機能を見る」という考え方と、実際に使える判断シートをまとめたガイドも作成しています。
3業態の具体例と、実際に記入したシート例まで収録しました。
▶ 急な欠勤対応の実践ガイドについて詳しくはこちら
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