こんにちは、今日は3月27日です。
随分と間があいてしまい申し訳ありません。
今回は、主観から客観へ導く支援について探求していきます。
前回の対話例では、「うれしい、でもまだほめてもらえていない」と発言しているので、まだ自分の満足感を中心に「仕事」をしていると考えられ、仕事を通して他人に貢献するという意識よりも自分自身に意識が向いています。
したがって、まだまだ客観的に動けておらず、主観的に動いていると考えられます。
「ほめてもらいたい」というのは、承認欲求の現れですから、仕事に対する「自分の意味」を発言しているわけです。そこで、その仕事の「他人にとっての意味」を発言できるようになれば、客観的な視点に立てたと言えます。
「他人にとっての意味」を話せるようにする、そのために必要になってくるのが「雰囲気」という観点です。この雰囲気とは職場全体の雰囲気もありますが、対話している相手の雰囲気つまり考え方が大きく影響します。
仕事の意味とは、その仕事の役割と価値を言葉にしたものです。そして言葉にするためには、その仕事の前後関係を把握していないとなかなかうまく言えません。
例えば、A素材を加工してB品を製造するAA工程があり、AA工程の後にB品を使ってC品を製造するBB工程があったとします。
どのような工程にも通常は、入力・処理・出力という複数の仕事が含まれているのですが、例えば、AA工程の仕事は、「A素材を直角に曲げたB品をBB工程に渡す」と表現できるでしょう。
「A素材を直角に曲げたB品をBB工程に渡す」という仕事の役割と価値は何でしょうか?
例えば、仕事の役割は「A素材を正確に直角に曲げる」となり、価値は「より正確であればあるほどC品の計画的製造に貢献する」と言えるのではないでしょうか。
つまり、「A素材を直角に曲げたB品をBB工程に渡す」というAA工程の仕事の意味は、「A素材をより正確に直角に曲げることでC品の計画的製造に貢献する」というような表現になりそうです。
以上のことは、ビジネスマンであれば、考えるまでもなく出てくる言葉だと思いますが、「主観から客観へ導く支援」とは、自分にとっての意味と他人にとっての意味、つまり主観と客観の違いを認識してもらうこと、ということをお伝えしたかったのです。
組織内で仕事をしだすと、最初は無我夢中でこなしていくでしょうが、ふと「自分は役に立っているのか?」と考え出すきっかけに遭遇します。そういったときに、丁寧に後輩と向き合い客観的視点の共有を図っていただきたいものです。
そして、主観的視点からも仕事の意味を見出す対話を行うことも忘れないでいただきたいと思います。
このバランスが大切で、バランスが悪いと承認欲求のためだけに働く人材として成長したり、自己中心的な考えから抜け出せない人材となったりする可能性が高くなります。つまり、意識高い系の人材育成が遅延していくことになります。
前回、「どういうことでそう思うようになったのかな?」というように経緯を質問することで興味・意欲の範囲が捉えやすくなり、「どんな気持ち?」というような感情を質問することで、興味・意欲の高低の判断ができるのではないかと、お伝えしました。
前回の対話を参考にして、上記の主観と客観のバランスがどんなものかみてみましょう。
あなた「なるほど、任せてもらえるようになりたいって考えてるんだね、
いいねえ」
新卒「はい、ありがとうございます」
あなた「うん、それで・・・任せてもらえるようになりたいって、どういう
ことでそう思うようになったのかな?」 ⇒ 経緯の質問
新卒「やっぱり・・・こんなこと言っていいのかわかりませんが・・・田舎の
親も会社でうまくやってるのか心配してるもんで、安心させたくて」
あなた「なるほど・・・ご両親を安心させたいんだね。親孝行で、いいね。
○○さんが任せられるように、私も支援を続けるよ。ところで、
○○さんががんばることで会社もうれしいんだけど、○○さんが
仕事を頑張る意味って何だと思う?」
⇒ 他人にとっての意味の質問
新卒「意味、ですか? うーん、まあ早く一人前になれるってことです
けど・・・仕事の意味ですよね・・・仕事が早くなることを考えると、
先輩の仕事も早く進んで・・・そうですね、チーム全体の生産性が高く
なるっていう意味があると思います」
あなた「そうそう。田舎のご両親への親孝行だけでなく、○○さん以外の他人
が生産性を高めるっていうことになるよね」
ここでは、○○さんの仕事そのものの意味を質問していませんが、仕事を頑張ることの自分と他人にとっての意味が語られています。タイミングを見計らって○○さんの仕事そのものの意味を質問してみるといいでしょう。
あなた「それで、仕事を早くなるように頑張る際に○○さんのどういうところ
を発揮したり伸ばしたりすればいいと思う?」
⇒ 自分にとっての意味の質問
新卒「よくはわからないですが・・・高校時代のクラブ活動で先輩から
片づけるのが早いって褒められたことがあるんです・・・」
あなた「それで、そのときどんなことに力を入れていたり、集中したり
してたのかな?」
新卒「うーん、というか、ただ早く帰りたいと思ってただけだと思います」
あなた「なんで早く帰りたいと思うと早くできたんだろう?」
新卒「確かに。練習後は同級生も早く帰りたがってましたからね・・・片付け
なんてほとんどやることは決まってるんで、ダラダラやるのが私は
嫌だったんだと思います」
あなた「なるほど。ダラダラしたくない・・・そういうことなんだね、とても
いいことだね。このダラダラしたくないっていうのが○○さんの強み
や才能かもしれないね」
新卒「・・・そうなんですかね・・・」
あなた「私はそう感じたよ。ダラダラしたくない、この良さを伸ばせば、任せ
られるのも早くなるだろうし、任せられた後がもっと楽しみに
なるね」
⇒ 自分と他人にとっての意味を融合してバランスをとっている
上記の対話例は少々強引かもしれませんが、このように主観と客観のバランスをとることが大切ですね。
自分にとっての仕事の意味は、自分の活かし方を把握することになり、自身の成長に貢献していくことになります。そして、他人にとっての意味は、他人への多様な貢献方法の創出に大きな影響を与えます。
そして、仕事に対する「自分と他人にとっての意味を融合」してバランスを取りながら育成することで、意識の第4段階の人材へのステップアップを早めることが可能となります。
その際、「意味」の内容がより本質に迫ってきているか、視野が広くなっているか、そしてどのような価値観なのかで、意識高い系に育っているかどうかを判断していき、その育ち方によって、つまり「自分の変化」の度合いによって「仕事」を与えていくことになります。
もちろん仕事を与えるのは上司ですから「雰囲気(特に上司の考え方)」しだいで、成長がストップしたり退職したりすることになるでしょう。
次回は、意識の第3段階の仲間入りステップからどっぷりステップへの育成方法を探求してみたいと思います。
ココナラで皆さんの成長支援を行えることに感謝いたします。
どうそよろしくお願いいたします。