お世話になっている研究室の助教の先生から相談を受ける。
『片麻痺の方々が片手でペットボトルを開けられるようになる何かを作れないか?』
非常にざっくりとした依頼。しかしながら数年来研究で何人も片麻痺の方々とお会いして話をしたりしていた際、確かにペットボトルのフタを開けて渡すというシーンがあったことを思い出す。
これは期待に応えなくては。
ということでどうやれば片手でフタを開けられるかを考える。
ボトルを持ちながら親指一本の動きを回転力に変換できれば…
とか考えながら設計したのがこれ。キャップにかぶせて使う形。
指で押す部分は壁や机などを使って押し付けても良い。
突起部分には斜めの勾配を設けてあり、この角度によって指で押した際に下方向にも力がかかり、キャップから抜けてしまうことを防ぐ構造。
設計自体はすぐにできたが、これが本当に機能するのかを確認するために3Dプリント。
実際にキャップにかぶせてみて未開封のボトルも開けられることが確認できた。こういう時に3Dプリンタがあるとその場で確認ができるので本当に便利。
実際にプリントしてみると改善点がいくつか見つかったが、あくまでも健常者である自分の視点でしか見つけられていないので、知り合いの理学療法士の先生のクリニックにいくつか送り付けて患者さんからの意見をもらうつもり。