入稿用PDFに「入れてはいけないもの」が7つあります

入稿用PDFに「入れてはいけないもの」が7つあります

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原稿は完成している。判型も余白も合わせた。画像の解像度も足りている。
それでも弾かれることがあります。

多いのは、中身ではなく「書き出しのときの設定」です。
PDFに余計なものが残っていたり、逆に必要な処理がされていなかったりする。

どちらも画面で開いた見た目は正常です。だから気づきにくい。

■ 入れてはいけないもの

KDPの公式ヘルプは、提出するファイルに含めないものを挙げています。

・トンボ、トリムマーク
・ブックマーク
・コメント、注釈
・非表示のオブジェクト
・プレースホルダーのテキスト
・メタデータ

印刷所に出すときの習慣でトンボを付ける方がいます。
KDPでは不要です。というより、付いていると弾かれる側に回ります。

コメントと注釈も見落とされやすいところです。
制作中に自分あてに残したメモが、PDFの注釈として生き残ります。
画面では表示していなくても、データの中には入っています。

もうひとつ、公式が「よくある問題」として挙げているものがあります。
PDF作成ツールのロゴや透かしです。
無料の変換サービスで作ったPDFに、小さく名前が入ることがあります。

■ 逆に、やっておかないといけないこと

含めないものの裏返しで、先に済ませておく処理が2つあります。

ひとつめは、透過オブジェクトとレイヤーの結合です。
IllustratorやInDesignで作ったデータは、透明効果やレイヤーが残ったままだと、
印刷の工程で見た目が変わることがあります。書き出す前に統合します。

ふたつめは、フォントの埋め込みです。これは以前の記事でも書きました。

■ 見開きで作らない

意外と多いのがこれです。

原稿は単ページで作ります。見開き(2ページ分を1枚に並べたもの)は受け付けられません。
デザインソフトの画面では見開きで作業していても、書き出すときに単ページにします。

見開きのまま書き出すと、判型が横に2倍になります。
指定した判型と合わないので、そこで止まります。

■ 向きをそろえる

ページやコンテンツの向きは、全ページでそろえる必要があります。

ただし公式は、意図的に一部だけ向きを変えるのは問題ないとしています。
なぞなぞの本で答えだけを上下逆にする、といった場合です。

問題になるのは、意図せず混ざっているときです。
スキャンした資料を差し込んだページだけ横向きになっている、というような。

■ 数字で決まっているもの

設定の話に加えて、数字で決まっているものもあります。

・ファイルサイズは650MB以下
・画像は300DPI以上。上限の規定はないが、600DPIを超えると
 ファイルが重くなり、処理に時間がかかる
・本文の最小フォントサイズは7ポイント
・線の太さは0.75ポイント(0.3mm)以上
・黒インクの本では、グレーのアミは10%以上が推奨

線の太さは、図表を作る方には効いてきます。
細い罫線をそのまま使うと、印刷でかすれます。

■ だから、機械で測ることにしました

ここまで挙げたものは、ほとんどが画面では分かりません。
PDFを開いて見ても、注釈が残っているかも、レイヤーが結合されているかも見えません。
ファイルサイズは見えますが、画像1点ずつの解像度は見えません。

そこで私は、PDFの中身を機械で読んで、実測することにしました。

注釈やコメントが残っていないか。しおりが残っていないか。
透過の指定が結合されているか。裁ち落としマークの気配がないか。
文字が7ポイントを、線が0.75ポイントを下回っていないか。
そしてファイルサイズ、画像ごとの実効DPI、フォントの埋め込み、ページの向き、判型のそろい。

この記事に挙げたものは、ひととおり測るようにしました。
数値をそのままレポートに書いて、お渡ししています。

「確認しました」ではなく、何ミリ・何DPIだったかを残す。
そのほうが、あとから見返せます。


■ この検査について


この記事に書いたもの——注釈やコメント、しおり、透過の指定、裁ち落としマークの気配、文字と線の下限、ファイルサイズ、画像の実効DPI、フォントの埋め込み、ページの向き、判型のそろい——は、ココナラで出している入稿前チェックで測っています。結果は数値でレポートに残します。


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