原価率が上がった飲食店が、値上げの前に確認したい5つの項目

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ビジネス・マーケティング
「最近、原価率が上がってきた。もう値上げするしかないかもしれない」

飲食店を経営していると、仕入価格の上昇が続いたときに、まず値上げを考えたくなります。ただし、原価率が悪化した理由を分けずに価格だけを変えると、本当の原因が残ったままになることがあります。

原価率は、次の式で確認できます。

原価率=売上原価÷売上×100

大切なのは、前年や前月の数字と比べるときに、対象期間と税込・税抜の条件を揃えることです。そのうえで、次の5項目を順番に確認します。

1.仕入単価

まず、主力食材の仕入単価が実際にどれだけ上がったかを確認します。すべての食材を調べる必要はありません。使用量が多い食材、単価の高い食材、直近で価格が変わった食材から見ると効率的です。

「値上がりした感覚」ではなく、旧単価・新単価・月間使用量を並べると、月額への影響が見えます。

2.棚卸し

月初在庫と月末在庫が正しく記録されていないと、売上原価は大きくぶれます。棚卸しを省略した月や、数え方が変わった月は、原価率が実態より高く見えることがあります。

売上原価は、月初在庫+当月仕入−月末在庫です。仕入額だけで原価率を判断しないことが重要です。

3.廃棄・まかない

仕入価格が変わっていなくても、廃棄や過剰な仕込みが増えると原価率は上がります。廃棄理由を「仕込み過多」「期限切れ」「調理ミス」「盛り付け過多」などに分けると、改善すべき場所が見えてきます。

まかないや試食も、ルールを決めずに扱うと数字から漏れやすい項目です。

4.商品構成

高原価の商品が以前より多く売れていると、店全体の原価率は上がります。反対に、原価率が低いドリンクやサイドメニューの注文が減った場合も、全体の数字は悪化します。

商品ごとの原価率だけでなく、販売数と売上構成比を一緒に確認しましょう。

5.容器・包材

テイクアウトやデリバリーでは、容器、袋、カトラリー、ソースカップなども無視できません。食材原価だけを見ていると、実際の1注文あたりコストを低く見積もってしまいます。

商品別に、食材と包材を合わせた原価を確認するのが安全です。

値上げを否定する必要はありません。重要なのは、値上げの前に「単価上昇」「在庫計上」「廃棄」「商品構成」「包材」のどこが原因かを切り分けることです。原因が分かれば、価格変更だけでなく、仕入先の見直し、仕込み量の調整、メニュー構成の変更など、選べる対策が増えます。

数字が揃っていない場合でも、分かる範囲から整理できます。

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