不動産投資では、「火災保険に入っているから安心」と思っている方が多いのですが、実は 火災保険では補償されない損害が意外と多い という事実があります。
今日は、実際の事例をもとに、絶対に知っておくべき “火災保険の盲点” をまとめます。
■ 実際にあった事例:インターホン全戸故障で修繕費200万円
あるオーナーの方が経営されていた1棟マンションで、ある日突然、全戸数のインターホンが一斉に故障しました。
原因は不明でしたが、結局、全戸のインターホンを交換することになり、修繕費は約200万円。
オーナーは当然こう思います。
「火災保険で補償されるのでは?」
しかし… 火災保険は支払われませんでした。
■ なぜ補償されないのか? 理由は “経年劣化扱い” になるから
火災保険は、 偶然の事故による物理的損害 を補償する保険です。
しかし、設備の故障は、
経年劣化
部品の寿命
内部基盤の不具合
老朽化
原因不明(=経年劣化扱い)
と判断されることが多く、火災保険の補償対象外 になります。
つまり、「原因不明=経年劣化扱い」 というのが保険実務の基本です。
■ ただし、補償される “例外” がある
ここが今回の事例の教訓になります。
インターホンのような電気設備が 全戸同時に故障する場合、落雷サージが原因の可能性が高い のです。
✔ 落雷による過電流(サージ)
→ 火災保険の「落雷」で補償される可能性あり → インターホン・給湯器・防犯カメラなどが同時故障する典型パターン
しかし、「原因不明」と言ってしまうと、落雷の可能性が見落とされ、補償されないまま終わってしまいます。
■ 実務では “原因不明=調査不足” のことが多い
火災保険の支払い可否は、 原因の特定がすべて です。
そのため、次のような資料があると 保険会社は再検討してくれます。
電気工事業者の調査報告書
気象庁の落雷記録
周辺地域の落雷履歴
分電盤の故障状況
他設備の同時故障の有無
これらを揃えることで、「落雷事故」として認定されるケースがあります。
実際に私がマンション管理の仕事をしていた時にも、似たようなケースがあり、保険会社に保険金請求を対応したことがあります。
■ 火災保険は “万能ではない” 補償されない領域が広い
今回のインターホン故障のように、突然の設備トラブルで数百万円の損害が発生することがあります。
そしてその多くは、火災保険では補償されません。
経年劣化
原因不明の故障
老朽化
地形的な雨水流入
地盤沈下
心理的瑕疵(事故物件化)
これらはすべて 火災保険の“補償されない領域” です。
■ だからこそ、リスク管理は「事前の知識」と「数字の把握」が重要
不動産投資は “知らなかった” ということが数百万円の損失につながる世界です。
火災保険の補償範囲を正しく理解し、設備トラブルや擁壁リスクを長期収支シミュレーションに織り込むことが、安全な投資につながります。
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