こんにちは、アメリカ・テキサス在住のIRIS(アイリス)です。
アメリカの暮らしと聞いて、映画やドラマのように「家の中でもみんな靴を履いたまま、ソファやベッドでくつろいでいる」というイメージを持つ方は多いのではないでしょうか。
「実際のところ、本当に完全土足なの?」
今回は、そんなアメリカのリアルな住宅事情と、日本育ちの我が家がアメリカの家で快適に暮らすために実践している「玄関ルール」、そして身近な人たちから聞いて驚いた、リアルな「靴の感覚」についてお届けします。
■ アメリカの家には「段差」がない!
まず、アメリカの家を開けて一番に驚くのが、日本のような「たたき(一段下がった靴を脱ぐスペース)」がないことです。ドアを開けると、いきなりリビングのカーペットやフローリングが地続きで広がっています。
最近のアメリカでは、衛生面から「家の中では靴を脱ぐ(Shoes-off)」という家庭も実は増えているのですが、なんせ明確な境界線がないため、どこまで靴で入っていいのかが非常に曖昧なのです。
そこで、我が家では「完全土足禁止」を守るために、インテリアを工夫して手作りの玄関を作りました。
ドアを開けてすぐの床に、おしゃれなジョイント式のウッドパネルを敷き詰め、その横にシューズラックを設置。「このパネルの上までは玄関、ここから先は室内」と、誰が見ても一目でわかるようにビジュアルで境界線を作ったのです。この工夫のおかげで、家族も迷わずここで靴を脱ぐ習慣ができました。
■ ESLの先生が教えてくれた、現地の人たちの本音
以前、ESL(英語ノンネイティブ向けのクラス)の先生に、この「土足事情」について質問してみたことがあります。
先生いわく、「基本は土足だけど、一日中ずっと靴を履いたままだと、足が蒸れて気持ち悪い(笑)。だから家では、スリッパのような室内履きに履き替えてリラックスしているよ」とのこと。
それを聞いたとき、「あ、やっぱり現地の人だって、靴を履きっぱなしなのは気持ち悪いんだ!」と、妙に親近感が湧いたのを覚えています。文化は違えど、家の中では足を解放して快適に過ごしたいという気持ちは、とても現実的で世界共通のように感じました。
■ 業者さんには「ビニールカバー」でスマートに対策
しかし、困るのが修理や点検などで家に入ってくる「大人の業者さん」です。アメリカでは、悪気なくドカドカと土足で入ってこられるケースが多々あります。
我が家では、まず「ここは土足禁止なんです」と一言お伝えします。中には快く靴を脱いでくれる人もいますが、安全上の理由や文化の違いから、どうしても脱ぎたくない人がいるのも事実。
そこで我が家が常に玄関に常備しているのが、薄いビニールのシューズカバーです。
「靴を脱がなくて大丈夫なので、これを靴の上からつけてもらえますか?」とお願いすると、みなさん嫌な顔ひとつせず、快くつけて中に入ってくれます。相手の文化や立場を尊重しつつ、我が家の綺麗も守る、お互いにストレスのないお気に入りのライフハックです。
■ 自由すぎる足元と、日本とは違う「靴の感覚」
大人の業者さんにはこれでバッチリなのですが、現地の子どもたちが遊びに来るときは、また少し違った面白さがあります。
もちろんみんながみんなそうではないのですが、うちの子の友達の中には、とにかくワイルドで自由な子が何人かいます。我が家に来ると靴はちゃんと脱いでくれるのですが、驚くことに、外を裸足で走っているのを見かけたり、靴下のまま外の芝生やコンクリートを歩き回ったりしていることがたまにあるのです。
我が家のウッドパネルの上で靴を脱いで入ってきてくれた瞬間、その足元を見て「靴は脱いでくれたけど……君、その靴下でさっきどこを歩いてきたんだい?」と心の中で突っ込んでしまうことも。
また、上の高校生の子どもいわく、現地の学校では、生徒たちが平気でベンチの上に靴のまま足を立てて座り、ご飯を食べたりしているのだそう。
それを聞くと、やはり「靴は汚いものだから、人が座る場所や高い場所に置いてはいけない」という感覚自体が、日本に比べてかなり薄いのだなと実感します。
最初は驚いた子どもの靴下問題ですが、今では「帰った後に掃除機をかければいいや!」と大らかに構えています。何より、文化の違う現地の子どもたちが、我が家に楽しそうに遊びに来てくれることが一番嬉しいからです。
■ 完璧を求めすぎず、異文化を楽しむ
日本とは勝手が違う海外の家。最初は「土足文化」にハラハラすることもありましたが、自分で工夫して境界線を作ったり、便利グッズに頼りつつ、時には「後で掃除すればいいや」と割り切ることで、今ではとても心地よく暮らせています。
完璧を求めすぎず、異文化のちょっとした感覚の違いをおもしろがりながら暮らす。それが、海外生活をパニックにならずに楽しむコツなのかもしれません。
【ライター紹介】
アメリカ在住のWebライター・IRIS(アイリス)です。現地の学校に通う子どもの子育てをしながら、アメリカ生活のリアルな日常や、異文化での暮らしのヒントを発信しています。等身大のコラムやエッセイ、丁寧な事務サポートなど、幅広くお仕事をお受けしております。お仕事のご相談は、お気軽にメッセージからお待ちしております!