「結果が出てから考察を考える」は遅い?研究前から持っておきたい“考察の種”

「結果が出てから考察を考える」は遅い?研究前から持っておきたい“考察の種”

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学び
研究を進めていると、

「結果が出たら、そこから考察を考えよう」

と思うことがあります。

もちろん、実際の結果を見なければ書けないことはたくさんあります。

でも、

考察について考え始めるのは、本当に結果が出てからでよいのでしょうか?

今回は、研究を始める前から少し考えておきたい「考察の種」について書いてみます。

考察は「結果が出た後だけ」の作業ではありません


研究では、

研究計画を立てる。

データを集める。

分析する。

結果を出す。

そして最後に考察を書く。

という順番で進むことが多いと思います。

そのため、

「考察は最後にやるもの」

というイメージを持ちやすいかもしれません。

でも実際には、研究テーマを考えたり、先行研究を読んだりしている段階から、

「なぜこうなるのだろう?」

「この要因が関係しているのでは?」

と考えているはずです。

これも考察につながる大切な材料です。

結果を予想することと、結果を決めつけることは違います


例えば、

「経験年数が長い看護師ほど、○○の得点が高いのではないか」

と考えたとします。

これは一つの予想です。

でも、実際に研究してみると、

①予想通り、経験年数が長いほど高かった

かもしれません。

逆に、

②経験年数が短い人の方が高かった

という可能性もあります。

あるいは、

③経験年数による差がなかった

という結果になるかもしれません。

研究なので、どの結果もあり得ます。

ここで大切なのは、

「きっと①になる」と決めつけないこと。

研究前に結果を決めてしまうのではなく、

「①だったら何が考えられる?」

「②だったら?」

「③だったら?」

と考えておく。

これが、私が考える「考察の種」です。

「有意差がなかったから書くことがない」は避けたい


研究結果を見て、

「有意差が出なかった……」

となると、

「考察に書くことがない」

と思ってしまうことがあります。

でも、

差がなかったことも一つの結果です。

例えば、

経験年数によって差が出ると思っていたのに、差がなかった。

それなら、

「なぜ経験年数による違いがみられなかったのだろう?」

と考えることができます。

教育体制が整っていたのかもしれない。

経験年数以外の要因が大きかったのかもしれない。

そもそも今回測定したものは、経験年数だけでは説明できないものだったのかもしれない。

もちろん、結果から言えないことまで無理に説明する必要はありません。

ただ、

「差がない=何も考えられない」ではありません。

先行研究を読む目的も変わってきます


研究前に「考察の種」を持っていると、

先行研究の読み方も少し変わります。

単に、

「自分と同じテーマの論文を探す」

だけではなく、

「経験年数との関連を調べた研究ではどうだった?」

「差がなかった研究はある?」

「別の要因を指摘している研究は?」

というように、

いくつかの可能性を意識しながら読めるようになります。

そして、そのとき読んだ論文が、

後から考察を書くときの材料になります。

「自分の予想と違った結果」も大切です


研究では、

思っていた通りの結果が出ると安心します。

逆に、

予想と違う結果が出ると、

「失敗したのかな?」

と思うことがあります。

でも、

予想と違った結果だからこそ、考える価値がある

場合もあります。

なぜ違ったのか。

対象者が違うのか。

環境が違うのか。

測定方法が違うのか。

これまで注目されていなかった要因があるのか。

こうした疑問が、

次の研究につながることもあります。

考察のために結果を作ってはいけません


ここは、とても大切です。

研究前から考察の可能性を考えるというと、

「自分が欲しい結果を想定して研究するの?」

と思うかもしれません。

そうではありません。

考察を準備することと、結果を誘導することはまったく別です。

「こうなるはずだから、このデータは除外しよう」

「予想と違うから、この結果は使わない」

ということをしてはいけません。

考察の種は、

結果を決めるためではなく、どんな結果が出ても丁寧に考えるため

に持っておくものです。

研究計画の段階で「なぜ?」を残しておく


研究計画を作っているときに、

自分が疑問に思ったことをメモしておくのもおすすめです。

例えば、

「なぜ経験年数が関係すると思った?」

「なぜこの部署では違いが出そう?」

「教育経験の方が重要なのでは?」

「施設の特徴は影響しない?」

「逆の結果だったらどう説明できる?」

などです。

この段階では、答えが出なくても構いません。

むしろ、

疑問そのものを残しておく

ことが大切です。

研究が進んでから見返すと、

「あのとき考えていたことが、この結果につながっているかもしれない」

と気づくことがあります。

先行研究を読んだときもメモを残す


論文を読んで、

「なるほど」

と思って終わってしまうと、

数か月後には内容を忘れてしまうことがあります。

そこで、

「自分の研究の考察に使えそう」

と思った部分があれば、

論文情報と一緒に簡単なメモを残しておくと便利です。

例えば、

○○ら(20XX)
→ 経験年数では差なし
→ 教育経験との関連を指摘
→ 自分の研究で経験年数に差がなかった場合に参考になるかも

くらいでも十分です。

後から考察を書くときに、

また最初から文献を探し直す負担を減らせます。

「考察の種」と「考察そのもの」は違います


研究前に考えていたことを、

そのまま考察に書けばよいわけではありません。

実際の考察では、

得られた結果をもとに考える

必要があります。

研究前には、

「こういう可能性があるかもしれない」

と思っていた。

でも実際のデータを見ると、

その説明では合わなかった。

それなら、無理に使う必要はありません。

考察の種は、

あくまで候補です。

実際の結果と先行研究を見ながら、使えるものを選ぶ。

この感覚が大切だと思います。

考察を書く段階でゼロから始めない


考察がなかなか書けない理由の一つに、

結果が出てから初めて、

「さて、何を書こう?」

と考え始めることがあります。

研究計画、

文献検索、

データ収集、

分析。

ここまで数か月、場合によってはもっと長い時間をかけているのに、

考察だけを最後にゼロから考えるのは大変です。

研究を進めながら、

疑問、

予想、

先行研究との違い、

気になったこと

を少しずつ残しておけば、

考察を書くときにはすでに材料があります。

まとめ


考察は、最終的には結果を見て書くものです。

でも、

考察について考え始めるのは、結果が出てからでなくてもよい

と思います。

研究を始める段階から、

「予想通りだったら?」

「逆だったら?」

「差がなかったら?」

「他にどんな要因がありそう?」

と考えておく。

先行研究を読んだときにも、

気になったことを残しておく。

これらが少しずつ、

「考察の種」

になります。

もちろん、その種を無理に使う必要はありません。

実際の結果に合わなければ使わない。

新しい結果が出たら、そこから新しく考える。

大切なのは、

自分の予想に結果を合わせることではなく、出てきた結果について考えられる準備をしておくこと

です。

考察を書く直前になって、

「何を書けばいいか分からない……」

とならないためにも、

研究を始めたときから、小さな「なぜ?」を残しておくとよいかもしれません。

研究を進めていて、

「結果は出たけれど考察がまとまらない」

「先行研究と自分の結果をどうつなげればよいか分からない」

「考察が結果の言い換えになってしまう」

といった場合には、研究内容を確認しながら考察の組み立てや論文全体の整理をサポートしています。

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