「1回だけ相談しても、意味があるのかな」
「自分でも話がまとまっていないのに、相談して大丈夫かな」
初めてメッセージ相談を利用するとき、このように迷う方もいると思います。
特に1回で完結する相談の場合、どこまで話せるのか、どのような返信が返ってくるのかが分からず、申し込みをためらうのも自然なことです。
今回は、1回のメッセージ相談でお手伝いできることと、1回だけでは難しいことを、できるだけ具体的にお伝えします。
1回の相談でも、状況を整理して見通しを立てることはできます
1回のメッセージ相談では、送っていただいた内容をもとに、
今、どのようなことが起きていると考えられるのか
苦しさを大きくしている要因は何か
何から優先して考えるとよいのか
今後、どのような方向で整理していくとよいのか
今の状態で取り組めそうなことはあるか
を、専門的な知見とこれまでの相談経験を踏まえて整理し、お返しします。
何度もやり取りを重ね、考えられる原因を一つずつ検証するところまではできません。
そのため、「原因はこれです」と断定するものではありませんが、いただいた情報の範囲から、現時点で考えられる見立てと、解決に向けた方針を示すことはできます。
「何から考えればよいのか分からない」という状態から、考えるための足場を作ることが、1回の相談で目指すところです。
例えば、このようなことを整理します
「自分が悪いのかな」と考え続けている
人間関係で問題が起きると、相手の言動だけでなく、自分の推測や不安も混ざり、必要以上に自分を責めてしまうことがあります。
相談では、
実際に起きたこと
相手について推測していること
自分が感じたこと
自分が引き受ける必要のある責任
本来、自分だけで背負う必要のないこと
を分けて整理します。
「自分はまったく悪くない」と決めるためではなく、どこまでが自分の責任なのかを、必要以上に広げずに捉え直していきます。
連絡するか、距離を置くか迷っている
恋愛や家族、友人関係では、
「自分から連絡した方がよいのか」
「今は距離を置いた方がよいのか」
と迷うことがあります。
このような相談では、どちらかを一方的に勧めるのではなく、
何を求めて連絡しようとしているのか
連絡した場合に何が起こりそうか
距離を置いた場合にどのような負担があるか
今の自分が受け止められる範囲はどこまでか
本当は何を大切にしたいのか
を整理します。
答えを代わりに決めるのではなく、ご自身が納得できる判断に近づくための材料をお伝えします。
考えすぎて、何から手をつければよいか分からない
悩みが重なると、一つの問題を考えているつもりでも、過去の出来事や今後への不安まで広がり、頭の中がいっぱいになることがあります。
そのようなときは、混ざっている問題を分けながら、
今すぐ考える必要があること
今は決めなくてもよいこと
自分で変えられること
自分だけでは変えられないこと
を整理します。
すべてを一度に解決しようとせず、まず扱う範囲を小さくすることで、次に何をすればよいのかが見えやすくなります。
整理することで、何が変わるのでしょうか
1回相談したからといって、迷いが完全になくなったり、すぐに行動できるようになったりするとは限りません。
それでも、
自分が何に苦しんでいたのかが分かる
必要以上に自分を責めていたことに気づく
複数の問題が混ざっていたことが分かる
今すぐ答えを出さなくてよいことに気づく
次に考えることや取り組むことが一つ見つかる
といった変化につながることがあります。
「何も分からない状態」から、
「まずはここから考えればよい状態」へ進む。
それも、相談によって得られる大切な変化の一つです。
一方で、1回だけでは十分に扱いきれないこともあります
長年続いている生きづらさや、幼少期からの家族関係、何度も繰り返している対人関係のパターンなどは、1回のやり取りだけで十分に理解し、変えていくことが難しい場合があります。
また、実際に対処法を試し、その結果を確認しながら調整していく必要がある悩みもあります。
このようなテーマは、数回に分けて状況を確認しながら整理した方が、より深く扱えることがあります。
ただし、1回の相談でも、
今、何が中心的な問題なのか
どこから整理を始めるとよいのか
継続して相談する必要がありそうか
ほかの支援や医療機関を検討した方がよいか
といった入り口を整理することはできます。
1回の相談は、答えを決める場所ではなく、次の一歩を見つける場所です
1回のメッセージ相談は、すべての問題を一度で解決するためのものではありません。
頭の中で絡まっている出来事や気持ちを整理し、
「今の自分に、何が起きているのか」
「これから、何を考えていけばよいのか」
を見つけるための相談です。
相談文は、きれいにまとめる必要はありません。
順番が前後していても、同じことを繰り返していても、何を質問したいのか自分で分からなくても大丈夫です。
今困っていることや、繰り返し考えてしまうことを、書ける範囲で送ってください。
いただいた内容を丁寧に読み取り、専門的な知見とこれまでの経験を踏まえながら、現時点での見立てと、これからの方向性を整理してお返しします。