【施設長様へ】消防署が"必ず見る"「消防用設備等点検」3つの落とし穴

【施設長様へ】消防署が"必ず見る"「消防用設備等点検」3つの落とし穴

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皆様、こんにちは。スマート危機管理コンサルティングの久保です。
「点検は業者に任せてあるから、問題ない。」
そう思っていませんか?
私は消防職員として約40年間、さらに行政の危機管理部門でも勤務し、数え切れないほどの点検結果報告書に目を通してきました。
そして、そのたびに感じたことがあります。点検はしている。しかし、その先が止まっている施設が非常に多いのです。
今回は、消防署の側から見て気になる3つの落とし穴をご紹介します。
まず、制度を正しく押さえる
消防用設備等の点検には、次の2種類があります。
● 機器点検:外観や簡易な操作で確認する点検。6か月に1回
● 総合点検:実際に作動させて機能を確認する点検。1年に1回
そして、その結果を消防長または消防署長へ報告する義務があります。報告の周期は建物の用途によって異なり、病院・診療所や介護施設などの特定防火対象物は1年に1回、工場や事務所などの非特定防火対象物は3年に1回です。
ここで押さえておきたいのが、点検の周期と報告の周期は別物だということ。
「3年に1回の報告だから、点検も3年に1回でよい」——これは誤りです。点検は6か月・1年で継続的に行い、その結果をまとめて報告する、という構造になっています。
なお、延べ面積1,000㎡以上の特定防火対象物などでは、消防設備士または消防設備点検資格者による点検が必要です。
落とし穴① 点検はしたが、報告書を出していない
最も多いのがこれです。
業者が点検に来て、報告書を置いて帰る。そして、その報告書がキャビネットに入ったまま消防署に届かない。
点検の実施と、消防署への報告は別の行為です。誰が提出するのかを決めていない施設では、この抜けが起こります。
● 提出する担当を役職名で決める(「設備担当の◯◯さん」ではなく「総務課長」)
● 業者が代行提出してくれるのか、施設が出すのかを契約時に確認する
● 提出済みの控えを、年度ごとにファイルする
近年は電子申請に対応する消防本部も増えています。所轄の運用を一度確認しておくとよいでしょう。
落とし穴② 指摘された不良を、直していない
点検結果報告書には、必ず「不良」の欄があります。
消防署が見ているのは、実はこの欄の推移です。
同じ不良が、2年前も、去年も、今年も書かれている。
——これは、点検をしていないより印象が悪い、と申し上げておきます。「不具合を知っていながら放置している」という記録が、書面上に残り続けるからです。
● 不良と指摘された項目を一覧にし、修繕予定日と担当者を記入する
● 予算の都合で先送りするなら、その旨と時期を記録に残す
● 次回点検までに、何を直したかを台帳で追える状態にする
直せない事情があること自体は、責められません。問題は、記録がないことです。
落とし穴③ 自家発電設備の点検を、忘れている
屋内消火栓やスプリンクラーの非常電源となる自家発電設備も、点検の対象です。
これが抜けている施設が、意外なほどあります。
平成30年6月1日から点検方法が改正され、従来の負荷運転に代えて「内部観察等」を行うことが可能になりました。また、運転性能の維持にかかる予防的な保全策が講じられている場合は、これらの点検周期を6年に1回まで延長できるようになっています。
災害時に頼りにする設備です。BCPで「非常用電源があるから停電しても大丈夫」と書いている施設ほど、この点検の記録を確認してください。
提出前の3つのセルフチェック
1. 直近1年の機器点検(6か月に1回)と総合点検(1年に1回)の記録が揃っているか
2. 前回の報告書に書かれた不良項目が、今回は消えているか
3. 報告書の控えが、施設に保管されているか
消防設備の点検は「業者に頼むこと」がゴールではありません
本当の目的は、
いざという時に設備が確実に作動すること。
そして、
利用者・患者様の命を守ること。
そのためには、報告と是正まで含めた管理が欠かせません。
最後に
私は、
消防職員として約40年
行政の危機管理部門で約5年
の経験を活かし、医療・介護施設を中心に、
消防計画
BCP
避難確保計画
の見直しや統合、実効性向上のお手伝いをしています。
「点検はしているが、報告や是正まで追えているか自信がない」
そんな不安がありましたら、お気軽にご相談ください。
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