気功や催眠など、人の状態を書き換える方法はいくつもある。
ただ、教えていて感じるのは、この「軽さ」が意外と理解されていないということだ。
仰々しくやる。
力を込める。
アクション映画のようにダイナミックに動く。
あるいは、いわゆる「キマってる顔」で真剣にやる。
こういうやり方は、基本的にうまくいかない。
なぜか。
単純な話で、「自分がやられる側だったらどう感じるか」を考えればいい。
目の前で怪しい動きをされたら、普通に警戒する。
身体は緊張し、無意識に防御が働く。
その時点で、相手はもう閉じている。
「話せばわかる」と言われても、もう聞く気はない。
この状態から書き換えるのは、かなり難しい。
不可能ではないが、強引にいくか、時間をかけて緩める必要が出てくる。
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ところで、催眠よりも気功の方が書き換えに有効だという話がある。
これはなぜか。
催眠は多くの場合、「言語による暗示」を含むからだ。
言語は意識に上がりやすい。
そして我々の思考は、かなりの部分が言語でできている。
つまり、「何かされている」と認識された瞬間に、
相手は自分の内側を守ろうとする。
その結果、効きづらくなる。
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だからこそ、強い動きや言語的なアプローチは有効ではない。
ではどうするか。
答えはシンプルだ。
「軽く」やる。
催眠であれば曖昧なタッチ。
気功であれば、軽く気を送る。
まず「揺らぎ」をつくる。
そしてそこから、自然に変化を起こしていく。
これが基本であり、同時に奥義でもある。
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もし自分のやり方に不安があるなら、一度動画で撮ってみるといい。
鏡ではダメだ。スコトマが働く。
必ず動画で撮影し、あとで客観的に見る。
自分で見て「これはちょっと…」と感じるなら改善が必要だし、
「イケてる」と思ったとしても、どこをさらに良くできるかは検討するべきだ。
理想は、他人に対して行ったアクションも記録して見返すこと。
自分の動きだけでなく、
相手の反応を観察する。
この繰り返しが、一番早く上達する方法だ。
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なぜ早いか。
抽象度が上がるからだ。
自分を外から見ることで、視点が変わる。
つまり、スコトマが外れる。
逆に、独りよがりになっていると、気づかないうちに抽象度は下がる。
その状態では、書き換えどころか逆効果になることもある。
「自分は大丈夫」と思っている人ほど、一度試してみてほしい。
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書き換えの基本はシンプルだ。
場を共有し、抽象度の高い状態から影響を与える。
ただ、それを邪魔するのが「やりすぎ」と「力み」だ。
だからこそ、軽く。
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最後に一つ。
書き換えがうまくいかない人は、
漫画やアニメ、映画の影響を受けすぎていることがある。
実際の現場を知らないため、
参照するイメージがフィクションになる。
本来、書き換えは無意識に対して行うものだ。
「不思議だ」と思われた時点で、もうバレている。
つまり失敗だ。
理想は「いつの間にか」。
茹でガエルのように、気づいたら変わっている。
この感覚を基準にするといい。
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Steven