Aさんの件から数ヶ月後、私のもとに一通のメッセージが届きました。
Aさんの友人、Bさんからでした。
「あなたのことを聞きました。私の話も、聞いてもらえませんか」
初めての"依頼"
Bさんは31歳の女性。マーケティング職で働いていて、転職を考えているわけではない。ただ、なんとなく今の仕事が自分に合っている気がしない、という相談でした。
「占いじゃなくて、あなたの話が聞きたいんです。キャリアと四柱推命を組み合わせた、あの視点で」
その言葉が、妙に心に刺さりました。
私がやっていることに、名前がついた瞬間でした。
初めて「鑑定料」をもらった日
Bさんとのやりとりの中で、初めて鑑定を「仕事」として受け取ることになりました。
「お礼がしたいんですが」というBさんの言葉に、最初は断ろうとしました。でも、ふと思ったんです。
祖母は近所の人たちの相談に乗り続けた。その対価として、野菜をもらったり、お菓子をもらったりしていた。お金じゃなくても、それは立派な「仕事」だったと。
受け取ることは、続けることへの責任を持つということかもしれない。
そう思って、初めて鑑定料を受け取りました。
Bさんの命式が教えてくれたこと
Bさんの日主は「丁(ひのと)」。ろうそくの炎のような、繊細で温かいエネルギーです。
大きく燃え盛る炎ではなく、暗闇の中でそっと場を照らす存在。一対一の深い関係の中でこそ、真価を発揮するタイプ。
「Bさんって、大人数の会議より、少人数で深く話すほうが好きじゃないですか」
「……すごい、そうなんです。会議が本当に苦手で」
「今のお仕事、チーム全体に向けた施策が多いですか」
「そうです。それがずっとしんどくて」
Bさんのしんどさの正体は、能力不足でも、やる気の問題でもありませんでした。一対多の仕事を、一対一が得意な人間がやり続けていた、ただそれだけでした。
「向いていない」のではなく「使い方が違う」
Bさんにはマーケティングの中でも、個別の顧客対応や、深いインサイトを掘り下げるリサーチ領域が向いていると伝えました。
3ヶ月後、Bさんから連絡が来ました。
「社内で異動希望を出して、カスタマーサクセスに移りました。毎日が全然違います」
転職しなくても、変われることがある。
気質を知るだけで、同じ会社の中に「合う場所」が見つかることがある。
その事実が、私にとって大きな発見でした。
祖母が言っていた意味が、やっとわかった
「あなたは人の本質を見る目がある」
祖母が生前、何度かそう言っていました。当時の私にはピンとこなかった言葉です。
でも今なら少しわかる気がします。
四柱推命は、人を「当たり・外れ」で判定するものじゃない。その人がどんなエネルギーを持って生まれてきたかを読み、それが最も活きる場所を一緒に探すための地図なんだと。
採用コンサルタントとして数百人のキャリアを見てきた経験と、祖母から受け継いだ四柱推命の視点。この二つが自分の中でようやく、一本の線でつながった気がしました。
「運命とキャリアを同期させる」という言葉が、自分の中に生まれたのはこの頃のことです。