「その鑑定、本当に信じていいんですか」——初めてクレームを受けた夜

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あれは、忘れもしない木曜日の夜でした。
スマホの通知音が鳴って、画面を見た瞬間、心臓が止まりそうになりました。
「先生の鑑定を信じて動いたのに、全部裏目に出ました。責任を取ってもらえますか」

Cさんとの出会い
Cさんは42歳の男性。中間管理職として10年以上働いてきた、真面目で誠実な人でした。
最初の相談は「部長昇進の話が来ているが、受けるべきかどうか」というものでした。
命式を見ると、Cさんの日主は「庚(かのえ)」。鋭く、強く、一度決めたら揺るがない金属のエネルギー。リーダーシップは十分ある。でも、その年の流年運は「壊す・手放す」のフェーズに入っていました。
新しいものを積み上げるより、今あるものを整理する時期。そのタイミングで大きな役職を引き受けることには、慎重になるべきだと伝えました。
「昇進を断ることも、一つの選択肢だと思います」
Cさんは神妙な顔で頷いていました。

3ヶ月後に届いたメッセージ
昇進を断ったCさんは、その後、部署内で微妙な立場になっていたようでした。
同期は昇進していく。自分は据え置き。周囲の目が気になる。上司との関係もぎこちなくなった。
そして、その木曜日の夜のメッセージです。
「先生の鑑定を信じて動いたのに、全部裏目に出ました。責任を取ってもらえますか」
画面を何度も読み返しました。手が震えていました。
私は、この人の人生に関わってしまった。
その重さが、初めてリアルにのしかかってきた瞬間でした。

眠れなかった夜
その夜、私は一睡もできませんでした。
「やっぱり占いを仕事にするべきじゃなかった」「私には荷が重すぎた」「Aさんやbさんのときはたまたまうまくいっただけだ」
最悪の考えが頭を埋め尽くしていきました。
明け方、祖母の本を開きました。
ぼんやりと読み進める中で、一つの言葉が目に入りました。
「命式は地図であり、道を選ぶのは本人である」
祖母が余白に書き込んだ、小さなメモ書きでした。

翌朝、Cさんに電話した
震える手でCさんに電話をしました。
「昨夜のメッセージ、受け取りました。直接話させてください」
Cさんは出てくれました。
話を聞くと、昇進を断ったこと自体への後悔というより、その後の職場での孤立感と、自分の決断への自信のなさが爆発したのだということがわかってきました。
「Cさん、一つだけ確認させてください。昇進を断ったのは、私の鑑定があったからですか。それとも、ご自身でも迷っていたからですか」
長い沈黙の後、Cさんは言いました。
「……正直、断りたい気持ちは最初からありました。でも、それに乗っかる理由が欲しかったのかもしれない」

私が学んだこと
電話を切った後、私はしばらく動けませんでした。
Cさんは悪い人じゃない。追い詰められて、誰かにぶつけたかっただけだ。それはわかっていました。
でも同時に、自分の中に大きな反省がありました。
鑑定で「慎重に」と伝えたとき、私はCさんが断った後の職場環境まで想像できていなかった。結果だけを伝えて、その後の孤独まで一緒に考えられていなかった。
採用コンサルタントとして候補者に向き合うとき、内定後のフォローを大切にしてきたはずなのに。鑑定では、それができていなかった。

Cさんのその後
それから私は、月に一度Cさんと話す時間を作りました。
鑑定というより、ただ話を聞く時間です。
半年後、Cさんは社内の別部署への異動を自ら希望し、そこで新しいプロジェクトのリーダーを任されました。
「あのとき昇進していたら、たぶん今頃潰れていたと思う」
Cさんはそう言っていました。
道を選んだのは、Cさん自身でした。私はただ、地図を一緒に読んだだけです。

誓ったこと
あの木曜日の夜以来、私は鑑定のあり方を変えました。
結果を伝えるだけじゃなく、その先の景色まで一緒に考える。「こうなります」ではなく「こういう可能性があります、どう動きますか」という問いかけに変える。
地図は地図であって、人生の答えじゃない。
運命を同期させるのは、最後は自分自身だということを、Cさんが教えてくれました。

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