「お前のために学費を払っているんだぞ」
「将来どうするつもりだ? 今頑張らないでいつ頑張るんだ」
「逃げてばかりじゃ、社会に出ても通用しないぞ」
これらはすべて、父が僕に浴びせ続けた言葉です。
そしてこれらはすべて、ぐうの音も出ないほど正しい「正論」でした。
でも、当時の僕にとって、父の正論はどんな刃物よりも鋭く、僕の心をズタズタに切り裂く「凶器」でしかありませんでした。
■ 逃げ場のない「正しい言葉」の暴力
不登校の子供は、自分が「普通」じゃないことを誰よりも自覚しています。
学校に行けない自分を一番責めているのは、他の誰でもない本人なんです。
そんな、自分を責めてボロボロになっている心に、父親からの「正しい言葉」が突き刺さります。
正論は反論ができません。正しいからこそ、言い返せない。
言い返せないから、怒りはすべて自分の内側へと向かい、心のシャッターを重く、深く閉ざしていくことになりました。
■ 父は「僕」ではなく「世間体」を見ていた
父の怒鳴り声の裏側にあるのは、僕への心配ではなく「不登校の息子を持つ自分」への不安や世間体だったのではないか。
子供は、親が「自分自身(子供)」を見ているのか、それとも「自分の不安」を見ているのかを、驚くほど正確に見抜きます。
父が正論を吐けば吐くほど、僕は「この人は僕を助けたいんじゃない。自分を安心させたいだけだ」と確信し、心の距離は絶望的に離れていきました。
お母さん、もしお父さんがお子さんに厳しく当たってしまうなら。
どうか、お父さんとお子さんの間に、あなたが「緩衝材」として入ってあげてください。
正しい言葉よりも、今必要なのは「共感」という名の包帯なのです。
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