皆さん、こんにちは。
第4章も(その3)に入りましたが、前2回からずっと厳しい対応が続いています。
B氏も言い方は悪いですが、「どうせ病院を出禁になるなら、警察沙汰にならない程度にひっかき回してやろう」という算段があったかもしれません。
ここまで突き抜けた行為をする人の対応は、現場でもなかなかいないと思います。
そういう意味ではこの事例は、拙ブログの読者の皆さんには、良いケーススタディになる可能性があると私は思っています。
【転院への執念】
もはやB氏を懐柔する必要がないと判断した私は、B氏の質問に対して「病院を守る側の立場」として率直な意見を述べました。
B氏にとっては神経を逆なでするような返答もあると思いますが、私は一発殴られでもした方が、転院の押し問答は早く片付くとさえ思っていました。
間に挟まった病棟師長はヒヤヒヤだったと思います。
介護タクシーが到着するまでの間、B氏と私の会話を病棟師長がとりなす形で進行していきました。
介護タクシーが病棟に到着し、ストレッチャーのお迎えがきました。
私はB氏に促されるよりも先に、患者さんの移動を手伝うことにしました。
ここでも、B氏から「お前手伝え」と言われるよりも、先に動いて「お前は触るな」と言われる方が良いと考えたのです。
お迎えのストレッチャーへの移動は、B氏の指示を受けてお手伝いをしました。
病棟の看護師や他の職種のスタッフが見守る中で、私はB氏の指示に従ってAさんをストレッチャーに移しましたが、ここでも「ボケ」「ノロマ」「なんでそんなところを持つんだ」「何もわかってないじゃないか」等、様々な罵詈雑言を受けました。
屈辱以外ありませんが、私には転院という大きなミッションがありますし、私が攻撃を受けることで、他のスタッフが守られますから、一時的に耐えることはそれほど問題ありませんでした。
Aさんをストレッチャーに移し終えると、B氏からは「お前はここで良い。これ以上近づくな」と言われました。
私はこれもB氏のトラップと捉えました。
その理由は、B氏が中止させたICの後、B氏は病棟師長に、「俺が出て行った後、本当は先生に追いかけてきて欲しかった」等と漏らしていたという情報共有があったからです。
もし、私がB氏の言葉を真に受けて見送りをしなかったら、転院後にB氏はきっと「TKは見送りもしなかった。この病院は薄情な病院だ」等とクレームを入れてきたり、吹聴したりしていたと思います。
また、私が居ない場所で他の見送りスタッフに対して何か攻撃を加えようとする可能性も否定できません。
私には病院とスタッフを守るという大きなミッションがあります。
私はその点を危惧して、病棟の詰め所から見送りしようとしました。
しかし、ここでもB氏は「なんでこっちに来るんだ!こっちを見てるんだ!」と激昂したのです。
【最後の威嚇】
B氏は病棟中に響く大声で、「お前ふざけてるのか!」「俺をおちょくってるのか!」「潰すぞ!」等と私のことを罵倒し、体当たりスレスレまで接近して威嚇をしてきました。
B氏のこの病棟で大声を出すことも、私に威嚇をすることも、ある程度想定していました。
B氏はこれらすべての不適切行為の原因は私の対応にあることをアピールしたかったのだと思います。
そして、これだけの威嚇をすることで、私が萎縮するのを狙っていたのだと思います。
私はこのB氏の威嚇行為に対して一切感情を挟まず、表情も変えることはせずに、ただ静かに「病棟で大きな声を上げないでください」と注意を行いました。
B氏は私のその反応にさらに腹を立てたのでしょう。
私に「お前ふざけてるのか!」とさらに口調を荒げて、今度は私に体当たりをしてきて、「お前、今俺にぶつかったよな?暴行だ!警察に通報する」と脅してきました。
私は「私からぶつかってはいませんが、確かにBさんが私に体当たりしましたね。警察を呼んでいただいた方が良いと思いますよ。私の方からは警察への通報は行いません。Bさんは大切な患者さんのご家族ですから。これくらいのことは私が我慢すれば良いことです」と諭すように返答しました。
するとB氏は、急に態度を変えて、「それならエレベーターに乗って最後まで見送れ」と言ってきました。
私は見送りに同意し、エレベーターに乗り込もうとしました。
すると、B氏はどういう意図なのか「お前は介護タクシーのドライバーと一緒に先に行け」と言い、自身は後から病院のスタッフとAさんとともに降りると言いました。
このときのB氏の意図は今も測りかねていますが、考えられることは、
①私と同じ空間にいるのがいやだった
②別のエレベーターの中で他のスタッフに私の不満を話したかった
③私と介護タクシーの運転手を二人きりにさせて私が運転手にB氏のことをどう話すのか探ろうとしていた
くらいでしょうか…
私は介護タクシーの運転手さんと2人で先にエレベーターに乗り込みましたが、エレベーター内で介護タクシーの運転手に一連の騒動をお詫びし、搬送の道中ではB氏への言動に注意するようお願いしました。
そして1階に先行して到着し、介護タクシーの運転手が搬送の準備をしている間、自動扉の風除室で待機していたところ、B氏が他のスタッフとともにやってきて「もうここでいいわ」と私に指示しました。
私はこの段階までくれば、イレギュラーな動きはないと判断し、B氏の指示に従い、介護タクシーに近づくことをはせず、B氏から見えない場所に移動・待機し、介護タクシーが出発し、病院スタッフが見送りを終了した時点まで見守りをして対応を終了しました。
これでようやくAさん入院の日から3カ月以上に及んだ対応が一区切りついたのです。
しかし、転院先に移ったその日もB氏からの揺さぶりは続くのでした。
(その4へ続く)