こんにちは、おじさんです。
今回は銀行との金利交渉についての記事を書いていきます!
1. 金利は「言い値」で払うものだと思っていませんか?
「銀行からお金を貸してもらっているから、金利を下げるなんて言い出しにくい…」
「うちは小さな会社だから、銀行員の提示に従うしかない…」
元銀行員の私から言わせれば、その「申し訳ない」という心理的ハードルこそが、会社のキャッシュを奪う最大の要因です。
銀行にとっての金利は、あなたにとっての「材料の仕入れ価格」と同じです。
パン屋が小麦粉の価格を交渉し、メーカーが鋼材の価格を交渉するように、経営者が金利を交渉するのは当然の権利です。
この記事を読み終える頃には、銀行との「上下関係」は「対等なビジネスパートナー」へと変わります。金利0.3%の差が、数年後には数百万円、数千万円のキャッシュフローの差を生む現実を認識しましょう。
2. 銀行と中小企業は「対等なビジネスパートナー」です
銀行は慈善事業でお金を貸しているわけではありません。
融資によって「金利」という収益を得る企業です。
銀行にとって融資は「商品の販売」であり、あなたは「大切なお客さま」なのです。
「銀行員はエリートだから」と気後れする必要はありません。
ずば抜けたエリートはたまにいますが、ほとんどは普通のサラリーマン。
金利交渉は通常の商取引と同じと思ってください。
銀行がリスクを取って貸し出すのは、あなたの会社に「利息を払う能力がある」と判断したからです。
過度な遠慮は、相手のビジネスチャンスを狭めることにもなりかねません。
3. 会社が唯一変えられるものは何か?
銀行が提示する金利は、以下の3つの要素で構成されています。
調達金利 :銀行が預金や市場から資金を集めるコスト。
経費率 :銀行の人件費や店舗運営費、ATMの維持費など。
信用リスク:その会社が倒産する可能性に応じたコスト。
「調達金利」と「経費率」は銀行の内部事情であり、どうしようもありません。
しかし、「信用リスク」だけは、経営者の努力と情報開示によって下げることが可能です。
他の記事で説明した通り、銀行は企業を格付けしています。
格付けが上がれば「信用リスク」が下がり、金利も下がります。
担当者に信用リスクを下げるための以下のような情報をこちらから提供しましょう。
事業計画書:将来の返済原資を数値で証明する。
自社の強みを整理した資料(1枚):決算書に表れない技術力や販売力を可視化。
ローカルベンチマークシート:経産省推奨ツールを使い、非財務情報を「見える化」する。
4. 銀行の使い分けを変える戦略
仕入れ先を複数持つのが経営の鉄則であるように、銀行も1行に依存してはいけません。
合併や支店長交代で融資姿勢が激変するリスクがあるからです。
最低3行と取引し、常に競争原理を働かせましょう。
5. 交渉の黄金律:最高の条件を引き出す「3つの神タイミング」
「金利を下げてください」と闇雲に言っても成功しません。
銀行員が「はい」と言わざるを得ないタイミングを狙います。
決算で増益が確定した直後: 格付けが上がる最高の証拠がある時です。「リスクが下がったのだから、金利を下げてね」と切り出せます。
銀行の決算期の前2月や8月頃:銀行は融資量というノルマがあるため決算に向けて「融資を増やしたい」時期。この時に「条件次第で追加融資を受ける」と持ちかけるのは極めて有効です。
他行から好条件の提示があった時: 「〇〇銀行さんから0.×%示を頂いたが、まずは御行に相談させてほしい」という相見積もりは、銀行にとって最大の「脅威」になります。
【絶対に交渉してはいけない時】
「資金繰りが苦しい時」や「赤字転落の直前」です。
この時期の交渉は、銀行に「要注意先」への転落を予感させ、逆に金利が上がってしまいます。
銀行から利上げ要請があった場合の「質問の仕方」
格付け・自己査定が決まり、銀行から「貸出金利の相談があります」と要請されたら?
担当者も「ただでさえ苦しい企業を追い詰めるのは……」という気持ちがありますが、本部の指示で動いています。
ここで感情的にならず、以下のような質問を投げかけてください。
「今回の金利引き上げで、御行が最終的に確保したい『コスト』はどの程度ですか?」
さらに、貸してもらうお金だけでなく「すべての取引」をひっくるめた質問をします。
「金利の利息だけでなく、うちの預金や手数料などの取引も含めて『うちが全体でいくら御行に貢献しているか』を数字で出してください。納得できれば考えます」
◆ なぜ、銀行員は言い返せなくなるのか?
銀行は会社の維持費が高いため、金利1%以下の融資は、単体だと「赤字」に見えがちです。
しかし、手数料や預金も含めた「トータルの利益」で話をされると、論理的に反論できなくなります。
「この社長、裏の仕組みを知っているな…」 そう思わせるだけで、銀行は無理な条件を押し付けるのを諦め、もっと交渉しやすい別の会社へ行ってくれます。
金利交渉を「日常」に組み入れてください。
例えば金利を0.3%下げることができれば、借入1億円の会社なら年間30万円、5年で150万円のキャッシュが生まれます。
金利交渉は自社の透明性を高める対話です。
成功すれば0.2%〜0.5%のコスト削減は決して夢ではありません。
銀行と敵対するのではなく、お互い持ちつ持たれつでお付き合いしていきましょう。
次回の記事も楽しみにしていてください!