第7話「言葉にできなかった気持ち」

第7話「言葉にできなかった気持ち」

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文化祭の片付けが進む教室。

午後の光が窓から差し込み、
微かに埃混じりの空気が揺れている。

昨日、ついに気持ちを伝えられたはずなのに、
胸の奥にはまだ言葉にできない感情が残っている。

(どうして素直に言えないんだろう)

隣にいるあの人は、
普通に作業しているだけ。

視線は合わせるけれど、
心を完全には開けない。

「これ、どこに置く?」

短い声に反応して手を動かす。
でも、心はまだドキドキしている。

片付けの最中、何度も手が触れそうになる。
そのたびに、胸が高鳴る。

(これ以上近づいたら、どうなるんだろう)

言葉にできないまま、
微妙な距離を保ちながら作業は続く。

少しだけ目が合う。
少しだけ笑う。

その一瞬で、
心は揺れ動く。

(昨日よりも、もっと意識してしまう)

会話は普通でも、
互いの距離や仕草で、感情が伝わる。

本当は、言葉にしてほしい。
でも、それを言えない。

気持ちは膨らむ。
胸の奥で大きくなる。

片付けが終わりに近づくころ、
二人の間には言葉にならない空気が漂う。

それでも、
少しずつ、心はお互いを意識している。

文化祭の喧騒の中、
言葉にできない気持ちは、
静かに、でも確実に二人を繋げていく。

続く。
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