初めましての人もそうでない人もこんにちは、障がい者支援に携わりながら、ネットの片隅に雑談オンラインカウンセリングルームなんてものを置きながら、拙文を書いたり書かなかったりしている人、倉澤ちえと申します。
今日は、特に頑張り屋さんの中で、ご本人が気付いているにしろいないにしろ、少し疲れがたまっている方へ向けたメッセージを書かせて頂きたいと思います。
ここでせっかくなので障がい者支援に関わる中での実感を話させて頂きますと、精神障がい、特にうつ病など環境要因の影響を受けやすい疾患を経験された方とお話しすると、頑張り屋さんがとっても多いのです。
さて、ここでひとつ問いを置かせて頂きます。飛躍に感じるかもしれませんが、体育祭が、5月や9月といった春・秋に多い理由って、考えたことがありますか?
答えは単純だと思います。真夏に行ったら、倒れる生徒が出てくるからです。
特に子どもは、「頑張るぞ!」と全力で取り組む子も多いですよね。そんな中で真夏に体育祭や運動会をやったら、頑張ろうとする子から次々と倒れてしまうかもしれません。
それに、たとえ春や秋のような過ごしやすい季節であっても、学校側は給水所や日陰の休憩場所を用意し、転んだり体調を崩したりした子は、軽傷であっても救護所へ連れて行きますよね。
頑張るのは素晴らしい事ですし、何事にも頑張れる人は尊敬すべきすごい人です。それは立派な長所だと私は言い切れます。
でも、常時頑張るということは、必ずしもよいことばかりではないのです。
子どもの頃から頑張り屋さんでも、幼いうちは親や先生など周りの大人が「少し休もう」と声を掛けてくれることもあります。けれど、社会に出て大人になるとその役目を担ってくれる人はぐっと減ります。そういう人がそのままひとりで頑張りすぎたら、どうなんでしょうか。
有名ですが、過ぎたるは及ばざるがごとし、という格言もありますよね。
頑張れることは素敵です、私はそういう人を全力で敬いますし応援します。でも、疲れたら、休む選択をするのも、実は「頑張って出した決断」なのです。
ここでもうひとつ、支援の現場で感じることを書かせてください。頑張り屋さんは、自分へ休息を与えることや自愛の精神を持つことが、苦手な傾向にある人が多い印象を受けます。休息や自愛を、「このくらいで休みたいなんて甘えだ」「もっと頑張れるはず」と解釈してしまって、自分で自分を追い詰める傾向にある人が少なくないのです。また、必要な休息と怠惰を取り違えやすい人も多いです。
だから、私は頑張り屋さんに言いたい。疲れた時に「休もう」と決めることも、勇気を出して選ぶ、大切で必要な決断ではないでしょうか。
休息は、頑張ることの反対ではありません。頑張り続けるために必要なものなのです。
いっそ一度、客観的に想像してみて下さい。あなたが大切にしている家族や友人、パートナーが「あまりにも頑張りすぎている」と感じたら、少し休んだりするようブレーキをかける言葉を渡しませんか?
だから、頑張った後に自分へ休息を与えることも、本来は、大切な人に「少し休もう」と声を掛けるのと同じくらい自然なことなのです。「自分は未熟だから、人より頑張らなければ」とか「これくらいなら、まだ大丈夫」、そう思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。その時は一度、この姿を親が、子が、パートナーが、友人が見たらどう判断するか、といった視線を持ってみるのも、ひとつの判断材料になります。
もし今頑張っている人で、自分に少し違和感を感じたり「ちょっと疲れてるな」「でももっと頑張らなきゃ」と思っている方がいらっしゃったら、ちょっとだけ気持ちを切り替えて考えてみて下さい。自分が今、真夏の体育祭を走り続けているような毎日になっていないか。その時、心には給水所があるか。休憩場所は、救護所はあるか。そして、それらを必要な時にちゃんと使えているか。そういったことを、繰り返しになりますがなるべく客観的に、考えてみて下さい。
また重ねてとなりますが、頑張れることは素晴らしい事です。
ですが、それは頑張り終えた時や疲れた時の休憩とセットだということを、忘れないでほしいのです。
朝、仕事をしたり勉強をしたりして、夜寝ることを、責める人はいませんよね。
本当は同じなんです。頑張ったら、休む。それは必要で、当たり前のことなのです。
だから私は、体育祭が春や秋に行われる理由は、とても理にかなっていると思うのです。学校は子どもたちに「頑張るな」と言っているわけではありませんよね。頑張る子どもたちがいることを前提に、給水所や休憩場所、救護所を用意しているのです。
だから大人になった私たちも、本当は同じなのではないでしょうか。
頑張ることが得意だからこそ、自分にも休める場所を作ってあげる。
疲れた時に「今日は休もう」と決める。
それは怠けることではなく、これからも頑張り続けるために必要な準備なのだと、私は思っています。
休む場所は、家族との時間でも、友人と遊びにでかけるでも、趣味に費やすでも、好きな喫茶店で好きなドリンクを少し奮発してみることでも、なんでも構いません。
けれど仮に、その「休める場所」がまだ見つからないのなら、もちろん今すぐ相談しなくても構いません。もし、いつか『少し話を聞いてほしいな』と思う日が来たら、その時に、この場所のことを思い出していただけたら嬉しいです。