落ちないための選択式解法 社労士試験勉強法のコツ⑩

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法律・税務・士業全般
選択式で落ちる人は、知識が足りないから落ちるとは限らない。
むしろ多くの場合、
「読めば取れた空欄」
「検討すれば気づけた語句」
「時間をかければ救えた1点」
を落としている。

択一式は、実力がつけば比較的安定してくる。
しかし、午前中に行われる選択式では、一問の判断が、1年間積み上げてきた努力の結果を左右する。
誰でも緊張する。
慌てる。
焦る。
だからこそ、合理的な手順をルーティン化し、緊張下でも再現できる状態にしておく。
それが、実力通りの結果を掴み取る方法だと思っている。

まず、落ち方を知っておく

① 時間配分で崩れる
前半科目が難しく感じた。
粘った。
考えた。
気づけば、2科目終わって30分が経過していた。
後半は焦りながら空欄を埋める。
検証が甘いまま次へ進む。
試験後、冷静に考えると、
「よく読めば取れた空欄」だった。

② 知っているつもりで即答する
「これは知っている」
空欄を見た瞬間に、
「26日」
と浮かぶ。
よく出る数字。
迷わず入れる。
しかし語群をよく読むと、正しくは「通算して26日」。
「よく出る数字」に引っ張られただけだった。

③ 主語が入れ替わる
地文は「事業主は〜」。
しかし頭の中では、「被保険者」の規定を思い出している。
問題の論旨を取り違えたまま、自信を持って空欄を埋める。
先入観が残り、そのまま進む。
主語確認をしていない。
これらは、単なる知識不足ではない。
処理手順の事故。

よく言われる話を、一回ほどく

選択式では、よくこう言われる。
「直感を信じろ」
「最初に決めた答えは変えない方がいい」

なぜ?

① 最初の解答は、直感や曖昧記憶で選ぶ
② 見直しで不安になる
③ しかし、新しい根拠は増えていない
④ 感情で変更する
この場合、変更はノイズの追加になっている。
だから結果として、
「最初の方がまだマシだった」
という現象が起きる。
たしかに、「変えない」という戦略には、一定の合理性がある。
しかし、それは再検証能力を前提にしない戦略。

本来はこうあるべきだ。
① 最初の解答は仮説
② 主語・条件・制度趣旨を確認
③ 他候補と比較
④ 根拠が崩れたら変更
⑤ 根拠が強化されたら維持
この場合、変更は精度向上になる。

問題は、変更そのものではない。
「検討なき維持」
「根拠なき変更」
にある。

また、
「難問は捨てろ」
ともよく言われる。
これは、時間配分の話。
ただし、“思考を止めろ”という意味ではない。
後回しにすることと、放棄することは違う。

ここからは手順の話

選択式の構成は以下の通り。
試験時間:80分
8科目
各科目5空欄
各科目、原則3点以上が必要
まずは足切り回避を最優先に、手順通り動く。

最初の一周で、全部埋める
目安は30分程度。
どんなに悩んでも、1科目5分以内。
スムーズな科目は2〜3分で進める。
この段階では、必ず全科目の空欄を埋める。
空欄には、語群番号を直接記入する。
同時に、○と△を書く。
○:絶対的な自信あり
△:絶対とは言い切れない。二択以上で迷う
二つで迷ったら、両方を空欄内に書く。
そのうえで、選んだ方に△をつける。

なぜ空欄に直接書くのか。
それは、次の検証工程で照合時間を削るためである。
マーク用紙だけに書くと、見直し時に問題冊子と解答用紙を往復する時間ロスが発生する。
空欄に書いておけば、検証はその場で完結する。
純粋な時短設計。

グルーピングは、毎回やらなくていい
語群をグルーピングする方法は有効。
ただし、必要なときだけ行う。
全科目で毎回やると、時間の固定費が重くなる。

まず、○を疑う

見直しは○から行う。
本当に妥当か。
主語は一致しているか。
条件は落としていないか。
制度趣旨と合っているか。
このとき、
「大丈夫かな?」
という姿勢では弱い。
必ず、
「どこか間違っているはずだ。見つけてやる」
という思考で検証する。
その方が、間違い発見率は上がる。
問題がなければ、○を◎に昇格させる。
◎が三つついたら、その科目の左上に二重丸を書き、いったん離脱する。
最初の段階で○が5つあった科目は、検証を過度に深追いしない。
ただし、○が4つの場合は緩めない。
まとめて2点を失うことがあり、合否を分ける可能性があるからだ。

危ない科目だけ、残す

◎が三つない科目は、左上に△を書いておく。
ここからは、△の科目で足切りが出ないように、三つ未満の科目だけを対象に全力を注ぐ。
この時点で把握するのは、次の二つ。
左上△の科目数
残り時間
ここで時間配分を整える。
目安としては、ここまでで50分程度。
焦りを感情で処理しない。
数値で管理する。
先に救える科目を救う
△の科目は、次の順で処理する。
まずは、体感では3点取れているが、確信がない科目。
次に、最も苦しんだ科目。
なぜなら、あと少しで3点に届く科目を先に固める方が、足切り回避につながりやすいからである。

いちばん苦しい科目に、飲まれない

最も苦しんだ科目では、こう考える。
「自分にわからない問題は、誰にもわからない」
一番ダメなのは、難しくてわからない問題に時間を浪費し、他の科目を落とすこと。
結果として、難しい科目には救済が入り、他の科目で足切りになって落ちる。
これを避ける。
具体的な思考方法は、次回扱います。
ここではまず、飲まれないことだけ押さえておきたい。

最後に
選択式は、淡々と処理する。
設計通りに。
感情を挟まず。
作業として進める。
事故を減らすだけで、救える1点は確実にある。
そして、その1点が合否を分ける。
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画像の赤い丸は採点なので気にしないでください。

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