カンパニュラという花を、知っていますか。
小さな釣り鐘の形をした、あの花です。
青紫や白、淡いピンク。
風に揺れるたびに、ほんとうに鈴の音が聞こえてきそうな気がして、じっと
見ていると不思議と心が静まってくる。どこか懐かしいような、それでいて
静かに背筋が伸びるような、そういう佇まいの花です。
カンパニュラという名前はラテン語で「釣り鐘」という意味だそうで、その
見た目がそのまま名前になっています。教会の鐘に形が似ているということ
から、教会の教えとも深く結びついてきた花でもある。
この花には、古いギリシア神話の物語が残っています。果樹園を守るニンフのカンパニュールという存在がいて、彼女はある夜、侵入者を見つけてベルを
鳴らし、果樹園を守ろうとしました。でも侵入者に見つかり、命を落として
しまう。花の女神フローラは、その誠実さと勇気に深く心を打たれ、
カンパニュールを美しいベルの形をした花に変えたと言われています。
誰かに見られていたわけでもなく、褒められたくてやったわけでもなく、ただ自分の役目を全うしようとして、それでも命を懸けた存在への答えが、この花なんだと思うと、なんだか胸に来るものがある。
花言葉は「感謝」「誠実」「節操」。どれも、いまの時代に少し忘れられかけているような言葉かもしれない。
あなたにも、そういう経験はないでしょうか。
誰かのために動いた。一生懸命やった。
でも、伝わらなかった。報われなかった。むしろ傷ついた。
そういう思いを、心の奥にそっとしまったまま、毎日をなんとかやりすごしている人が、意外と多いんですよね。
「感謝されたくてやったわけじゃない」というのは、きっとほんとうのこと
だと思う。それでも人間だから、やっぱりどこかで「少しでもわかってほしかった」という気持ちも、確かにあるんだと思うんですよね。その両方が同時にあって、どちらも嘘じゃない。
少し前に、ある女性からご相談を受けました。10年以上、家族のためだけに
自分を後回しにして生きてきた方でした。仕事も、体のことも、趣味も、
全部を家族中心に回してきた。でも家族はそれを当たり前だと思っている
ようで、感謝の言葉どころか、ときに負担のように扱われることもあって。「私は何のために頑張ってきたんだろう」と、涙ながらにおっしゃっていました。
霊視で視させていただくと、その方の周りには、澄んだ光のエネルギーが広がっていました。誠実に生きてきた人特有の、穏やかで、でも深みのある光です。そしてその方の「魂の方向性」として視えてきたのは、これまでとはちがう形で、自分の力を発揮していく流れでした。与えることに傾きすぎていた
バランスが、少しずつ自分のほうにも戻ってくる時期に入っているという感覚です。
その後、少しずつ自分の時間を持ち始めたと連絡をいただきました。何かが
劇的に変わったわけじゃないけれど、「自分を大切にしていい」という感覚が戻ってきたと言ってくださいました。それだけで、だいぶちがうと。
誠実に生きてきた人が、なぜか報われない時期というのは、確かにあります。でもそれは、その誠実さが消えてしまったわけじゃない。霊視で視えるのは、そういう方ほど、ちゃんと自分の流れをお持ちだということです。ただ、
それが今どこにあるのか、自分ではわからなくなってしまっているだけで。
報われない感覚があるとき、疲れ果てているとき、そういうときほど、今の自分の流れを知ることが大切なのかもしれません。流れを知れば、無駄に消耗しなくなる。それだけで、生きるのが少し楽になることがある。
家族のこと、自分のこと、人生の転機のこと。何でも話してみてください。
霊視鑑定では、12000文字超で丁寧に視させていただいています。
気になる方は、のぞいてみてください。
白神龍玄