【実話】優秀な女性社員が泣いた日。中小企業の作業丸投げ問題

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ビジネス・マーケティング

涙を流す女性社員を何人見てきただろう


「もう限界です...」

面談室で、30代の女性事務員さんが静かに涙を流していました。

彼女は入社5年目。真面目で仕事が早く、頼りにされていました。でも、その「頼りにされる」が、いつしか「何でも押し付けられる」に変わっていたのです。
・見積書作成
・請求書発行
・在庫管理
・電話対応
・来客対応
・社長のスケジュール管理
・急な資料作成
・社内行事の準備
「他の人は定時で帰るのに、私だけ毎日残業。文句を言えば『じゃあ誰がやるの?』って言われて...もう、何のために働いているのか分からなくなりました」
私はこれまで35年間で、同じような場面に何度も何度も出会ってきました。

中小企業の「あるある」作業丸投げ

パターン1:「できる人」への集中
「〇〇さん、ちょっとこれお願い」「〇〇さんなら早いから」「〇〇さん、悪いけど今日中に」
できる人ほど、どんどん仕事が集まってきます。

パターン2:「女性だから」という思い込み
「お茶出しは女性の方が...」「細かい作業は女性向きだから」「気が利くのは〇〇さんだけだから」
性別で仕事を割り振る、古い体質の会社も多いです。

パターン3:「誰の仕事か分からない」
「この書類、誰が作るんだっけ?」「とりあえず〇〇さんに頼もう」「いつもやってくれてるし」
業務分担が曖昧なまま、なんとなく同じ人に頼み続けてしまいます。

なぜ、こんなことが起こるのか?

理由1:業務の「見える化」ができていない
多くの中小企業では、「誰が何をやっているか」が明確になっていません。
社長も他の社員も、実は〇〇さんがどれだけの作業を抱えているか、本当には分かっていないのです。

理由2:組織図がない、または機能していない
「営業部」「製造部」という部署名はあっても、
・誰がどこまで責任を持つのか
・誰に報告するのか
・誰が判断するのか
これが曖昧なままです。

理由3:「今まで通り」が楽
「今までこうやってきたから」「〇〇さんがやってくれるから」「変えるのは面倒だから」
変化を避けて、現状維持してしまいます。

ある会社で実際に起きたこと

栃木県のある卸売会社での話です。
【崩壊寸前の状況】
ー30代女性事務員Aさん:毎日2-3時間残業
ー他の社員:定時退社

【Aさんの不満は限界に】
ー「辞めます」という言葉が出る寸前

私が最初にやったこと

業務の「見える化」でした。
Aさんに1週間、自分がやっている全ての作業を書き出してもらいました。

結果:
・週40時間の通常業務
・プラス週15時間の「頼まれ仕事」
つまり、週55時間働いていたのです。

そして驚いたのが、その「頼まれ仕事」の内容。
・本来は営業担当がやるべき見積書作成
・本来は製造部長がやるべき在庫チェック
・本来は社長がやるべきスケジュール調整
全部、他の人の仕事でした。

抜本的な解決策:業務フローと組織の整備

ステップ1:全業務の棚卸し
まず「会社にどんな仕事があるのか」を全部リストアップします。
・誰がやっているか
・どれくらい時間がかかっているか
・本来は誰がやるべきか

ステップ2:適切な業務分担
「できる人」に集中している仕事を、本来の担当者に戻します。
例:
・見積書作成 → 営業担当へ
・在庫管理 → 製造部門へ
・社内行事準備 → 持ち回り制に

ステップ3:組織図の明確化
「誰が何の責任者か」をはっきりさせます。
・営業の責任者:営業部長
・製造の責任者:製造部長
・事務の責任者:総務担当

これで「とりあえず〇〇さんに」がなくなります。

整備期間を乗り越えるための「外注」という選択肢

「そうは言っても、業務を整備している間、仕事は待ってくれない」
その通りです。だから、整備期間中は外注を活用するのも良い方法です。

【外注できる業務例】
事務作業:
・請求書発行代行
・データ入力
・電話対応代行
専門業務:
・給与計算(社労士)
・経理記帳(税理士・記帳代行)
・Webサイト更新(制作会社)

外注のメリット
・即座に負担軽減できる
・プロの品質で仕上がる
・社員は本来業務に集中できる
・組織整備の時間が確保できる

整備が完了したら、内製化するか外注継続するか、改めて判断すればいいのです。

あの会社のその後

栃木の会社では、業務整備と外注活用で劇的に変わりました。

6ヶ月後:
・Aさんの残業:週2-3時間に減少
・業務分担:明確化され、各自が責任を持つように
・外注活用:経理記帳と電話対応を外部委託

Aさん:「やっと普通に働けます」と笑顔に

そして何より、Aさんは辞めずに今も働き続けています。

「また私ですか...?」と言わせない会社に

作業の丸投げは、一時的には楽かもしれません。でも、確実に人を壊します。
特定の誰かに頼る会社ではなく、仕組みで動く会社へ。
それが、社員全員が気持ちよく働ける会社への第一歩です。

もし今、あなたの会社に「いつも頼まれる人」がいるなら、その人の業務を一度、書き出してみてください。

きっと、驚くほどの量が見えてくるはずです。
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