マーケティングって「どうやって売上を伸ばすか」
を考える仕事だと思われがちですが、
その本質的な価値はもっとシンプルで、
「人の気持ちを理解する」ことにあると思う。
どんなにデータを分析しても、
結局は「相手が何を感じているか」を掴めないと、意味がない。
でも正直なところ、昔の私は人の気持ちなんてまったくわからなかったんですね。
それこそ、10代の頃の私は、びっくりするくらいの“自分本位”人間だった。
思い返すと、そこから社会人になるまでの間に、
だんだんと人の気持ちをわかるようになっていった気がします。
その過程には、4つのステージがありました。
ステージ1:自分のための自分本位
これはもう、典型的な「自己中」だ。
自分が得するか、自分が楽しいか、それだけで動く。
相手の気持ちなんて考えたこともない。
この状態のときって、だいたい孤独なんですよね。
「奪い合いの世界」に生きているから、誰も寄ってこない。
自分から近づいても、すぐに離れていく。
寂しさを感じながら、また奪おうとして、また離れられる。
負のループ。
高校生くらいまでは、完全にこのモードでした。
正直この段階のまま大人になる人も多いと思う。
体感では、世の中の8割くらいはここで止まってるんじゃないかな。
ステージ2:自分のための相手本位
少し成長して、ようやく「相手のことを考える」という意識が出てくる。
ただし、目的はまだ“自分のため”。
たとえば、飲み会で女の子にお酒をたくさん飲ませたあと、
「大丈夫?送ろうか?」と優しく声をかける。
一見、思いやりがあるようで、内心は“持ち帰りたい”だけ。
この段階では、「相手にとってのメリット」を考えようとする意識はある。
でも、根っこの部分ではまだ自分中心。
だからうまくいかないし、すぐに相手に見抜かれる。
そしてこう思うんです。
「なんで〇〇してあげたのに、〇〇してくれないの?」
ステージ3:相手のための相手本位
ここに来ると、かなりマシになる。
ようやく「純粋に相手のために行動できる」ようになる。
「心配だから看病する」「困っていそうだから助ける」。
いかにも当たり前のことだけど、実際にできてる人は本当に少ない。
このステージに来るきっかけは、たぶんシンプルな気づきです。
「自分のためにやってることでは、人の心は動かない」
この超当たり前のことを、実感として理解すること。
ただし、この段階の問題は、“相手ばかりが幸せになる”こと。
自己犠牲の世界観になりやすく、自分は我慢しがちで、どこかで疲れてくる。
優しいけど、ちょっとしんどい世界。
ステージ4:相手のための自分本位(最終形態)
最終的にたどり着くのが、この段階だと思う。
「相手のためを思いながら、自分のやりたいことをやる」世界。
相手の気持ちを丁寧に読み取ったうえで、
自分の意志や目的もちゃんと残しておく。
つまり、“どちらも大事にする”。
たとえば、上司が
「もっと広告を打って売上を伸ばしたい」と言っているとき。
自分は「コストを抑えたい」と思っている。
このときにただ反対するんじゃなくて、
「まずは少額でABテストして、
効果の高いパターンを見つけてから本格的に打ちましょう」
「その方が今後もっと売上を伸ばせますよ!」
と提案する。
そうすれば、上司も納得する。
するとコストも少なく済むし、
実際今の段階ではCMをやらなくて良いという現実が
数字になって現れるので社長を説得しやすくなる。
というように、社長目線で寄り添っているように見えて
現実をコントロールできるようになる。
結果的に、相手の目線で寄り添いながら、現実を動かすことができる。
この状態になると、人間関係も仕事もうまく回り始めます。
人の気持ちを理解できるようになるには
昔の私なら
「こうすれば人の気持ちがわかるようになる」
という方法論を教えてくれ、と言ったと思う。
誰も書いてないし教えてくれない。。
みんな言語化するのが下手だから言えないんだ、使えねー。
って本気で思ったと思います。(ホント最低な自己中野郎でした)
しかし人の気持ちは、筋トレやスポーツみたいに
トライして、失敗して、修正して、またトライ。
その繰り返しでしか、身につかない気がします。
「相手の立場で考えるから、相手の立場で考えられるようになる。」
──としか言いようがない。そう言っておきます。
もし今、昔の私のように
「人の気持ちがわからない」と悩んでいる人がいたら、
と思い書いてみました。