“好き”って、どうやって見つけるんだろう。
「どんな部屋が好きですか?」
そう聞かれて、うまく答えられない方は意外と多いんです。
SNSや雑誌を見れば、どれも素敵。
北欧、モノトーン、韓国風、ナチュラル…。
保存した写真は増えていくのに、
「結局どれが自分らしいのか」がわからなくなる。
私はインテリアコーディネーターとして、
そんな“インテリア迷子”の方に多く出会ってきました。
なぜ“好き”が見つからないのか
それは、
「情報が多すぎる」ことと、「正解を探そうとしてしまう」ことが大きな原因です。
SNSで見る部屋は、どれも美しく整っています。
でもそれは“誰かの暮らし”の中で完成された空間。
あなたの家とは、光の入り方も、動線も、家族構成も違います。
他の人の正解をそのまま取り入れようとすると、
どこかちぐはぐに感じたり、落ち着かない空間になってしまうことがあります。
実際に打ち合わせでも、
「この写真の雰囲気が好きなんです」と言われてよく見ると、
テイストがバラバラだったり、実際の間取りに合わないケースが少なくありません。
“おしゃれ”と“自分らしさ”は、必ずしも同じではないんです。
“好き”は、探すものではなく思い出すもの
たとえば、
旅行先で心地よかったホテルの照明。
お気に入りのカフェで感じた、木の温もり。
昔の家で安心した、カーテン越しの光。
その“心地よかった記憶”の中に、
あなたの本当の“好き”が隠れています。
それを丁寧に掘り下げていくと、
「自分の暮らしに合うデザイン」が自然と浮かび上がってくるんです。
インテリア迷子を卒業する3つのヒント
① 「好き」よりも「落ち着く」をキーワードにする
“かわいい”“おしゃれ”という言葉より、
“落ち着く”“明るい”“ぬくもりがある”など、感覚的な表現で考えてみてください。
空間の方向性がはっきりしてきます。
② 日常の中にヒントを探す
カフェやホテル、友人の家で「なんか好き」と感じた瞬間。
そこに使われている素材・色・照明を少しだけ意識してみましょう。
それがあなたの“心地よさの共通点”です。
③ 暮らしのシーンを思い描く
「朝、コーヒーを飲むダイニング」
「夜、照明を落としてくつろぐリビング」
具体的なシーンを描くと、
インテリアは“空間”ではなく“時間”として見えてきます。
最後に
“好き”が見つからないのは、
まだ「自分の暮らし」を言葉にできていないだけ。
インテリアは、見た目を整える作業ではなく、
その人の生き方を空間で表現することだと思っています。
「おしゃれ」は誰かの正解。
「心地よさ」は、あなたの答え。
その答えを一緒に見つけていくことが、
私の仕事です。