自分の世界観を体現したホームページを作りたい。
その言葉を聞くたびに、私は少しだけ立ち止まります。
悪い意味ではありません。
その言葉を口にする人は、たいてい自分の仕事に対して真剣で、妥協したくない人です。
だからこそ、少し立ち止まって一緒に考えたくなる。
その世界観を、何が支えていますか?
高級ブランドが言葉少なくても伝わるのは、ロゴに何十年もの歴史と信頼が宿っているからです。
シャネルの黒とゴールド。
エルメスのオレンジ。
あの余白や佇まいは「すでに知られている」という前提の上に成立している。
だから言葉がなくても伝わる。沈黙が語る。
でも、それは膨大な時間と実績と、無数の人の記憶が積み重なった結果です。
個人がいきなりその真似をしても、伝わらない。
言葉少なく、静かに世界観を漂わせるサイト。
その方向性は間違っていません。Nariaは超得意なデザインです。
でも「実」が伴っていないと、残念ながらデザインの宣伝にしかなりません。おしゃれなサイトだな、で終わってしまう。
では、「実」とは何か。
難しく考えなくていいです。
・数字で表せるもの。
・公的に認められているもの。
そして、
”本当にやっている人にしか見えてこない、細部へのこだわり。”
たとえば。
何年その仕事を続けているか。
どんな現場を経験してきたか。
なぜその素材を選ぶのか。
なぜその工程を省かないのか。
あなた自身は「こだわり」とすら思っていないかもしれない。
長くやっていれば、それが当たり前になるから。
でも、そのサービスを買おうとしている素人にとっては、その情報こそが安心感であり、プロ感です。
「この人はちゃんとやっている」と感じてもらえる瞬間が、信頼の始まりです。
私がよく感じるのは、世界観へのこだわりが強い人ほど、この「実」を語ることを躊躇するということです。
なんとなく、野暮に感じるのかもしれない。
数字や実績を前面に出すことが、自分の美意識と合わない気がする。
でも、それは語り方の問題です。
実績は、押しつけなくていい。
ただ、静かに置いておけばいい。読んだ人が自分で気づく場所に。
それだけで、世界観の奥に「根拠」が生まれます。
安心感が、想いを本物にする。
それがブランドになる瞬間です。
想いだけでは、まだ種です。実が加わって、はじめて花になる。
世界観とビジネスは、対立しない
売りたいけど、、売りたくない。。
大切にしたいものがある。
どちらを選ぶかじゃなく、順番の話です。
「ビジネス的な話を入れると、世界観が壊れる気がして」
クライアントさんからよく聞く言葉です。
そしてかつての私自身も、どこかでそう思っていました。
実績の数字、サービスの詳細、料金の説明。
そういう情報は、詩的な世界観と相容れないように感じる。
どちらかを選ばなければいけない気がしてくる。
でも、それは対立ではありません。構造の問題です。
世界観とビジネス情報は、同じページに同時に存在しなくていい。
入口は世界観でいい。まずうっとりしてもらう。
余白と言葉と、静かなビジュアルで、この人の世界に触れてもらう。
興味を持った人が、もう少し知りたくて奥へ進む。
そこで初めて「実」を見せる。
実績、こだわり、具体的なサービスの説明。
さらに深く知りたい人が、ブログへ行く。
実際の仕事の話、何にこだわったか、なぜそうしたか。
TOPページ(世界観) → サービスページ(信頼情報) → ブログ(具体的な仕事の話)
この順番で設計すれば、世界観もビジネスも、どちらも死なずに済みます。
大事なのは、それぞれの場所に適切な言葉を置くことです。
トップページは世界観で語る。
でもサービスページでは、きちんと言葉を尽くす。
ブログでは、現場の話を具体的に書く。
サイト全体をひとつの「読み物」として設計する感覚です。
最初のページだけで全部伝えようとしなくていい。
読み進めるほどに、この人への信頼が深まっていく。
そういう構造を作ることが、私が一番大切にしていることのひとつです。
以前の私は、画面を美しく彩ることで満足していました。
トップページが美しければ、いい仕事をしたと思っていた。
でも今は違います。
美しさは、中身が伴ってはじめて本物になる。そう思っています。
デザインは器です。
でも器だけでは、人は二度来ない。
中身があるから、読みたくなる。会いたくなる。
中身の充実が、デザインに意味を持たせる。
世界観か、ビジネスか。そんな二択は、最初から存在しなかったのかもしれません。
Nariaでは、思想をもつ個人事業主さま向けにホームページを制作しています。
言葉にすることが苦手でも、こちらからいろんな角度で質問しヒアリングさせていただきます。
大切に思っていること、当たり前だと思っていること、どうしてその仕事を続けているのか お聞かせください。
あなただけにしか出せない色を、見る人がわかる言葉とデザインに仕上げます。
ホームページの制作をご検討の方は、
ぜひお気に入り登録を☺↓↓