人間社会では、「人のことを考えて行動する」ことが良しとされています。特に日本では「空気を読む」という言葉がある通り、暗黙の了解や他人の要望を自ずから察して、何を言われなくとも適した行動を取るように求められます。
これらの風潮があるおかげで、個々人が他者を害することなく、困っている人がいたら手を差し伸べ、周りの人に優しく接する、温かい社会になっていることは事実でしょう。
その一方で、空気を読まない人、他人を助けない人、自分勝手な人は「悪い人」であるという風潮が生まれてしまっていることもまた事実です。
他人にどう思われるかが怖くて、「悪い人」になるのを恐れて、本当はかなり無理をしているのに、それでも身を粉にして人のために行動するのは、果たして正しいことなのでしょうか。
最初は「人のことを考えて行動する」という優しい心遣いから始まったはずなのに、どうして誰かが我慢して、苦しい思いをする結果になってしまっているのでしょうか。
「心遣い」というのは、決して誰かの犠牲の基に成り立たせてはいけません。良心と善意の基に成り立つからこそ、「心遣い」は温かく輝き、あなたとお相手を幸せにするのです。
「人のことを考えて行動する」ときが来たら、その匙加減を間違わないようにしましょう。あなたが犠牲を払う必要はありません。誰かのために行動するなら、あなただって幸せな気持ちになって然るべきです。