「空気を読むのが大事です」
新卒でSIerに入ったとき、先輩からよく言われた言葉だ。会議中の空気、クライアントの温度、上司の顔色。空気を読む力は、確かに現場で役立った。
でも、独立してから少しずつ感じ始めた。
**「空気を読みすぎると、プロダクトが迷子になる」**ということに。
たとえば、スタートアップの現場。みんなで熱量をもって語り合っているときに、あえて「その機能、本当に必要ですか?」と空気を切るような質問を投げることがある。場は一瞬しん…となる。でも、その問いがきっかけで、大事な見直しにつながることもある。
「盛り上がっているから、このまま進めよう」ではなく、「冷静なツッコミが今必要かもしれない」と思ったら、空気は読まない。むしろ“読みすぎない勇気”が求められる。
それは、SIer時代にはなかった感覚だ。仕様書の正しさよりも、今の会話の意味。完璧な設計よりも、いま動けること。
もちろん、ただの逆張りでは意味がない。相手をリスペクトしながら、「空気を読まない」ことで、チーム全体の視野を広げる。それが今の自分の役割だと思っている。
空気を読む力も、空気を読まない力も、どちらもスキルだ。
フリーランスになって学んだ、ちょっと不思議な技術の話でした。