「こんなことで相談していいのかな」
「もっとつらい人がいるんじゃないかな」
心理カウンセリングを考えたとき、多くの方がこんなふうに迷います。
実はその迷い自体が、心がそっと出しているサインなのかもしれません。
私はこれまで15年間、カウンセリングルームを運営し、
本当にさまざまな悩みや気持ちに触れてきました。
論理療法、認知行動療法、交流分析、ゲシュタルト療法など、
いくつかの心理学派を学びながら、
「この人には今、どんな関わり方が合うのだろう」と考え続けてきました。
ただ一つ、どの学派にも共通している大切なことがあります。
それは、悩みの重さを比べないこと、
そして“正解”を急がないことです。
はっきりした悩みがなくても大丈夫です。
話がまとまっていなくても、言葉に詰まっても構いません。
「なんとなく苦しい」「理由は分からないけれど疲れている」
そんな状態で来られる方も、実際にはとても多いのです。
人は一人で考え続けていると、同じ考えの中を行き来してしまいがちです。
でも、安心できる場で話し、気持ちを受け止めてもらうことで、
少しずつ思考や感情に余白が生まれていきます。
必要であれば、考え方の整理や視点の切り替えをお手伝いすることもありますが、
それは無理に変えるためではなく、
「選べる幅」を増やすためのものです。
心理カウンセリングは、弱い人のためのものではありません。
自分の心を大切に扱おうとする、
とても誠実で勇気のある行動だと私は思っています。
もし今、相談しようか迷いながらこの文章を読んでいるなら。
その気持ちを、どうか置き去りにしないでください。
答えが出なくても、前向きになれなくても大丈夫。
あなたのペースで、あなたの言葉をそのまま話せる場所は、ちゃんとあります。