花を育てるということ

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「人はなぜ花を育てるのか」

若いころ、「花が1番良いわ!文句言わないし生意気じゃないからね」

そんな話を年上の方たちからよく聞きました。

その頃の私は子育てに追われ、毎日があっという間で、
花を育てる余裕なんてまったくありませんでした。

「そんなの面倒くさい」と思っていたのが正直な気持ちです。

でも、子どもが少しずつ手を離れ、自分の時間ができるようになった頃、ふとベランダに小さな鉢を置いてみたくなって、花や植物を育て始めました。

人付き合いにちょっと疲れたときや、なんとなく寂しさを感じるとき。
そんな時に、花や植物は何も言わず、ただ静かに、こちらの愛情に応えてくれる存在になります。

しゃべらないからこそ、文句も言わず、悪口も言わず、ただ毎日の水やりやお世話に応えて、花を咲かせ、実をつけてくれる。

そういう存在に、人はほっと癒されるのかもしれません。

きっと人は、誰かに手間や愛情をかけたい生き物なんだろうなと、最近は思うようになりました。
忙しい時には気づかなかったけれど、今ならその気持ちが少しわかる気がします。

とはいえ、人との関わりがすべて面倒というわけではありません。
疲れて距離を置きたくなることもあるけれど、たまには誰かと話すことも、やっぱりいいものです。

最近では、ご近所の方と子どもの話ではなく、植物の話で盛り上がることが増えました。
「これ、咲いたんですよ」「今年はちょっと元気ないのよね」なんて、何気ないやりとりが心地よく、角の立たない会話ができることも、花がもたらしてくれる小さな幸せです。




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