毎年2月から3月にかけて「確定申告」という言葉をよく耳にするものの、実際に何をすればいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。この記事では、確定申告の基本から具体的な手続きの流れまで、初心者にもわかりやすく解説していきます。
確定申告とは何か?
確定申告とは、1年間(1月1日から12月31日まで)に得た所得とそれに対する所得税額を計算し、税務署に申告・納税する手続きのことです。会社員の場合、通常は勤務先が年末調整で税金の計算を行ってくれますが、副業収入がある場合や医療費控除を受けたい場合などは、自分で確定申告を行う必要があります。
確定申告が必要な人とは?
1 必ず申告が必要な人
(1)給与所得者の場合
・給与収入が2,000万円を超える人
・副業などで給与以外の所得が20万円を超える人
・2か所以上から給与を受けている人
(2)個人事業主・フリーランスの場合
・事業所得や不動産所得などがある人
・所得金額から所得控除を差し引いた金額が基礎控除額を超える人
(3)申告すると税金が戻ってくる可能性がある人
・医療費控除を受けたい人(年間医療費が10万円または所得の5%を超える場合)
・住宅ローン控除を初めて受ける人
・ふるさと納税をしたワンストップ特例の対象外の人
・年の途中で退職し、年末調整を受けていない人
確定申告の流れ【5つのステップ】
ステップ1:必要書類の準備
確定申告を始める前に、以下の書類を準備しましょう。
1基本的な書類
・源泉徴収票(給与所得者の場合)
・各種控除証明書(生命保険料控除証明書、地震保険料控除証明書など)
・医療費の領収書(医療費控除を受ける場合)
・寄付金受領証明書(ふるさと納税など)
・マイナンバーカードまたは通知カードと身分証明書
2個人事業主の場合は追加で
・収支内訳書または青色申告決算書
・帳簿や領収書、請求書などの事業関係書類
ステップ2:申告方法の選択
確定申告には主に3つの方法があります。
1. e-Tax(電子申告)
インターネットを使って申告する方法で、24時間いつでも申告可能です。マイナンバーカードとICカードリーダーが必要ですが、最も便利な方法です。マネーフォワードクラウドなど、市販の会計ソフトとも連携できます。
2. 国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」
ブラウザ上で申告書を作成し、印刷して税務署に郵送または持参する方法です。
3. 手書きで申告書を作成
税務署で申告書用紙をもらい、手書きで記入する従来の方法です。
ステップ3:所得と控除の計算
所得の計算
まず、1年間の総収入から必要経費を差し引いて所得を計算します。給与所得者の場合は、源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」が所得となります。
控除の計算
基礎控除(48万円)をはじめ、配偶者控除、扶養控除、社会保険料控除、生命保険料控除など、該当する所得控除を合計します。医療費控除やふるさと納税による寄付金控除も忘れずに計算しましょう。
ステップ4:税額の計算と申告書の作成
所得から所得控除を差し引いた「課税所得」に税率を乗じて所得税額を計算します。そこから源泉徴収税額や予定納税額を差し引いて、最終的な納税額または還付額を算出します。
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば、画面の指示に従って入力するだけで自動的に税額が計算されるので、初心者でも安心です。
ステップ5:申告書の提出と納税
提出期限
確定申告の期限は、通常3月15日です(2025年分は2025年3月16日)。
還付申告の場合は、翌年1月1日から5年間提出可能です。
提出方法
・e-Taxでの電子申告
・税務署への郵送
・税務署窓口への持参
納税方法
納税が必要な場合は、申告期限までに以下の方法で納付します。
・振替納税(事前に手続きが必要)
・e-Tax・ダイレクト納付
・インターネットバンキング
・クレジットカード納付
・コンビニ納付(30万円以下)
・金融機関や税務署での現金納付
よくある疑問とポイント
Q: 申告し忘れたらどうなる?
期限後申告となり、無申告加算税や延滞税が課される可能性があります。気づいたらすぐに申告しましょう。
Q: 間違いがあった場合は?
申告期限内であれば訂正申告、期限後であれば修正申告または更正の請求を行います。
Q: 青色申告と白色申告の違いは?
青色申告は事前に承認申請が必要ですが、65万円の特別控除など税制上の優遇措置があります。白色申告は手続きが簡単ですが、控除額は少なくなります。
まとめ
確定申告は一見複雑に見えますが、必要書類を準備して手順通りに進めれば、初心者でも十分に対応できます。特に国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を活用すれば、画面の案内に従うだけで申告書が作成できるので、ぜひ活用してみてください。
医療費控除やふるさと納税の控除など、申告することで税金が戻ってくる可能性もあります。毎年の確定申告を機会に、自分の税金について理解を深め、適切な申告を心がけましょう。わからないことがあれば、税務署の相談窓口や税理士に相談することも大切です。