♣︎36 “やりたい”の前に“やらない”を決める

♣︎36 “やりたい”の前に“やらない”を決める

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学び
イベントでは「やらないこと」から決める

「何をやればいいんですか?」

行事の話になると保育者からよく出る質問だ

運動会なら何を入れるか
発表会なら何を見せるか
夏まつりならどんなコーナーを作るか

多くの人はここから考え始める

保育プランナーは少し笑いながら言った

「そこから考えない」

保育者たちが少し驚く

プランナーはホワイトボードに大きく書いた

やらないこと

なぜ“やりたい”から始めないのか

「先生たちは真面目なんです」

・子どもに楽しんでほしい
・保護者にも喜んでほしい
・成長も見せたい
・思い出も作りたい

だから案が増える

気づけば

・種目が増える
・準備が増える
・担当が増える
・確認事項が増える

そして最後に職員の疲労も増える

「先生が悪いわけではありません
良くしたい気持ちが強いほど起きることなんです」

イベントは全部が主役になると伝わらない

プランナーは質問した

「先生たちが映画を観るとき」
「主役が10人いたらどうですか?」

保育者たちが笑う

「誰を見ればいいかわからないですね」
「そうなんです」
イベントも同じ

全部を見せようとすると
何も印象に残らなくなる

だから最初に削る

① 全員を主役にしようとしない

保育現場では「全員に見せ場を作りたい」という思いがある

その気持ちは素敵
でもプランナーはこう続ける

「全員を同じ熱量で見せようとするとイベントは薄くなります」

見る人の集中力には限界がある

だから考える

今回一番伝えたいことは何か

ここを先に決める

「誰を見せるか」より「何を伝えるか」を決める

② 全部盛りにしない

プランナーはさらに続けた

「先生たちは全部入れたくなりますよね」

・感動
・成長
・かわいさ
・頑張り
・達成感

保育者たちが苦笑いする

「でも全部入れると準備がどんどん増えていく」

そして聞いた

「保護者に一番持ち帰ってほしいものは何ですか?」

少し静かになる

「実はそこだけ決まれば十分なんです」

それ以外は“あったら良い”くらいでいい

③ 完璧を目指さない

ここでプランナーは少し真面目な表情になった

「行事で一番苦しいのは“完璧にしよう”と思うことです」

でも現実には
・雨が降る
・子どもが泣く
・機械が動かない
・予定がずれる

必ず想定外が起きる

「だから完璧を目指さない」

代わりに目指すのは”壊れにくい設計”

・少しずれても進む
・短縮しても成立する
・失敗しても笑える

そんなイベントを作る

「やらない」は手抜きではない

保育者の一人が聞いた
「でも削るのって勇気がいりますよね」

プランナーは大きくうなずいた
「やらないを決めるのは逃げではありません」

責任を持って選ぶこと

むしろ何でもやるより難しい
だからこそ価値がある

行事が軽くなる瞬間

行事で疲れるのは準備が多いからだけではない

決め続ける状況

だから最初に決める

・何をやらないか
・何を削るか
・何を一番伝えるか

これが決まると

・会議が短くなる
・迷いが減る
・準備が軽くなる
そして当日を楽しめるようになる

「行事は“頑張る仕事”ではありません
楽しませる思考です」

その最初の一歩が“やらないことを決める”

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