実践例:夕方に動けないのは、意志の弱さではなく燃料切れだった

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前回の記事では、朝のアイスコーヒーをやめて、ご飯をしっかり食べたことで、夕方の体力に変化が出た実践例を紹介しました。

今回は、その続きです。
テーマは「夕方のエネルギー切れ」です。

個人が特定されないよう、一部内容はぼかして書いています。

今回のご相談者さんは、最初の段階で、

・疲れが抜けない
・朝から眠たい
・腸の調子が悪い
・落ち込みやすい
・夕方になると動けなくなる

という状態がありました。

その中でも、生活に大きく影響していたのが、夕方から夜にかけてのエネルギー切れでした。

子どもたちにご飯を食べさせている時間。
本当なら自分も一緒に食べた方がいい。
でも、疲れてそれができない。
子どもたちが食べている間、自分はソファーで横になってしまう。
家事のやる気も出ない。
そして、チョコレートなど甘いものを食べて、なんとか動いている。

こうした流れがありました。

これは、子育てや仕事をしている方には、かなり身近な状態かもしれません。

夕方になると急に動けなくなる。
ご飯を作る気力が出ない。
片付ける気力もない。
とりあえず甘いものを口に入れて、もうひと踏ん張りする。

この時、多くの人は自分を責めてしまいます。

「またダラダラしてしまった」
「家事をやる気が出ない」
「甘いものを我慢できない」
「自分は意志が弱い」

でも、命縁弁証学では、ここを少し違う角度から見ます。

本当に意志の問題なのか。
それとも、体の燃料が切れているのではないか。

今回のケースでは、夕方に動けなくなる流れは、単なる気持ちの問題ではなく、エネルギーの不足として見る方が自然でした。

朝から十分にエネルギーが入っていない。
お腹の働きが弱く、食べたものを力に変えにくい。
日中は仕事や育児で消耗する。
夕方になる頃には、体を動かす燃料が足りなくなる。

そうなると、体は手軽にエネルギーになるものを求めます。

そこで出てくるのが、チョコレートや甘いものです。

甘いものは、すぐに元気が出たように感じやすいものです。
チョコやお菓子を食べると、少し気分が切り替わる。
もう少しだけ動ける。
家事に取りかかれる。

だから本人にとっては、ただの嗜好品ではなく、生活を回すための「応急処置」になっていることがあります。

しかし、応急処置が毎日の習慣になると、根本の燃料不足は残ったままになります。

朝からエネルギーが足りない。
夕方に切れる。
甘いもので一時的に動く。
でも体そのものは回復していない。
翌朝また疲れが残る。

この流れが続くと、本人はますます「自分は甘いものをやめられない」と感じてしまいます。

けれど、そこで大切なのは、いきなり甘いものを禁止することではありません。

まず見るべきなのは、

「なぜ甘いものが欲しくなるのか」

です。

今回のご相談では、甘いものをやめることよりも先に、エネルギーを落ちきらせないことを考えました。

提案したのは、小さなおにぎりです。

特別なものではありません。
高価な健康食品でもありません。
難しい食事管理でもありません。

夕方にエネルギーが切れきる前に、小さなおにぎりで補う。

これだけです。

ポイントは、空腹や疲労が限界まで来てから食べるのではなく、落ちきる前に少し補うことです。

体が完全に燃料切れになると、甘いものや刺激のあるものに引っ張られやすくなります。

でも、その前にご飯のような安定したエネルギーを入れておくと、急な欲求が少し弱まりやすくなります。

実際、ご相談者さんも、おにぎりを取り入れるようになってから、間食したい気持ちが落ち着いてきたと報告してくださいました。

在宅勤務の日には、いつもならスナック菓子を食べてしまうところを我慢できた。
習慣になっていたチョコレートも、アドバイス後は食べずに来られている。
エネルギーの大切さを体感している。

そうした変化がありました。

ここで大切なのは、「我慢できた」という結果だけではありません。

なぜ我慢しやすくなったのか。
そこが重要です。

意志が急に強くなったわけではありません。

体に必要なエネルギーが入るようになり、甘いものに頼らなくても動ける状態に近づいた。

だから、以前よりも選びやすくなったのだと思います。

これは命縁弁証学でとても大切にしている考え方です。

行動だけを見て責めない。
その行動が出ている背景の状態を見る。

甘いものがやめられない。
コーヒーが欲しくなる。
スナック菓子を食べてしまう。
夕方に動けない。
家事ができない。

これらをすべて意志の問題にしてしまうと、本人はどんどん苦しくなります。

でも、体の状態として見れば、整える場所が見えてきます。

エネルギーが足りないなら、補う。
冷えているなら、温める。
消化が弱いなら、負担を減らす。
疲労がたまっているなら、休む。

そうやって状態を整えていくと、行動も自然に変わりやすくなります。

今回のケースでは、夕方のエネルギー切れに対して、小さなおにぎりが役に立ちました。

ただし、ここでも大切なのは、誰にでも同じ方法が合うわけではないということです。

人によっては、食べる量が多すぎて重くなることもあります。
人によっては、タンパク質が不足していることもあります。
人によっては、そもそも睡眠不足や過労の影響が大きいこともあります。

だから、命縁弁証学では、何か一つの健康法を絶対視しません。

その人の状態を見る。
その人の生活を見る。
その人がどこで崩れやすいのかを見る。

そのうえで、無理なく続けられる形を一緒に探していきます。

今回のご相談者さんの場合は、

朝にお米を食べる。
冷たいコーヒーを控える。
夕方に小さなおにぎりを入れる。
甘いものは「禁止」ではなく、頼らなくて済む状態を作る。

この流れが合っていました。

そして実際に、体力の持ち方や甘いものへの欲求に変化が出てきました。

これは、ただ食事を変えたというよりも、体の使い方が変わってきたということです。

今までは、体がガス欠になってから、チョコやコーヒーで無理やり走らせていた。
そこから、ガス欠になる前に、体が使いやすい燃料を入れる形に変わった。

この違いはとても大きいです。

体は、足りないものを求めます。

でも、その求め方がいつも正確とは限りません。

本当は安定したエネルギーが必要なのに、手軽な甘いものが欲しくなることがあります。
本当は休息が必要なのに、カフェインで無理に動こうとすることがあります。
本当は温める必要があるのに、冷たい飲み物で一時的に気分を切り替えていることがあります。

だからこそ、自分を責める前に、状態を見ることが大切です。

「私は甘いものがやめられない」
ではなく、
「甘いものが欲しくなる前に、何が起きているのか」

「私は夕方にだらけてしまう」
ではなく、
「夕方まで体の燃料は足りているのか」

「私は意志が弱い」
ではなく、
「今の体は、ちゃんと動ける状態なのか」

こう見方を変えるだけで、悩みへの向き合い方はかなり変わります。

命縁弁証学では、悩みを性格や根性だけで片づけません。

体の状態。
生活の流れ。
食事のタイミング。
冷えや疲労。
依存的になっている習慣。

それらを合わせて見ていきます。

今回の実践例から言えることは、夕方に動けないことや甘いものが欲しくなることは、必ずしも意志の弱さではないということです。

それは、体からのサインかもしれません。

燃料が足りない。
冷えている。
疲れている。
回復が追いついていない。

そのサインを責めるのではなく、読み取る。

そして、体が楽に動ける形に整えていく。

そうすると、無理に頑張らなくても、自然と選ぶものが変わっていくことがあります。

次回は、下痢・冷え・腸の回復について書いていきます。
体が整っていく過程で、便の状態やお腹の張りがどのように変化したのかを見ていきます。
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