ボーカルレッスンと歌唱指導、なにが違う?〜「自分として歌う」と「役として届ける」の違い〜
記事
音声・音楽
「ボーカルレッスン」と「歌唱指導」
どちらも、
“歌をお稽古する”
という点では同じですが、実は、少し役割が違います。
ボーカルレッスンは、
・音程
・リズム
・声の出し方
・表現
・歌い回し
などを磨きながら、
“その人自身が、より自由に歌えるようになること”
を目指していく時間です。
一方、歌唱指導では、
音程やリズム、声の出し方などは、
それぞれがすでにお稽古してきているうえで、
“作品の中で、どう表現するか”
という視点が加わってきます。
どんな役として歌うのか。
どんな感情で歌うのか。
その言葉を、どう届けるのか。
誰と、どんなハーモニーを作るのか。
作品全体の空気の中で、
自分の声をどう存在させるのか。
そんなことも、
とても大切になってきます。
舞台では、
「自分が気持ちよく歌えるか」
だけではなく、
・セリフからの流れ
・相手役との呼吸
・振付との兼ね合い
・物語の温度感
なども含めて、
歌を作っていくことになります。
だから歌唱指導では、
“歌う”だけではなく、
“自分以外の誰かを演じながら、歌を届ける”
という視点が、より強くなってくるのです。
もちろん実際には、ボーカルレッスンの中でも、
想いを届けるために、表現を深めることがあります。
歌唱指導の中で、
発声や歌い方を整えることもあります。
そのため、
二つを完全に切り離すことはできません。
ただ、
「自分自身として歌う」のか。
「自分とは違う人生を歩む、登場人物として届ける」のか。
そこに、
少し違いがあるのかもしれません。