オーディション曲を選ぶときは、前回の「練習曲の選び方」で書いた
“頑張ればできそう” の考え方とは、ちょっと違います。
ここでは、自信を持って歌える曲を選ぶことが、まずひとつのポイントです。
得意なところをアピールするのはとても大事なこと。
そこで選びがちなのが、高い声が出るからと高音ばかり続く曲、声量があるからと最初から最後まで張り続ける曲、ウィスパーが得意だからずっと囁くような曲など…。
こういう“ひとつの武器だけ”に寄せすぎてしまうと、せっかくの魅力が半分くらいしか伝わらないことがあります。
逆に、ミスしたくないからと本来よりかなり低いキーにして、
“とにかく楽に歌える曲” を選んでしまうのももったいないんですよね。
オーディションで見たいのは、
地声・裏声・高音・低音だけじゃなくて、あなたの声のいろんな表情。
やわらかい声、シャープな声、あたたかい声、切ない声…。
声って、高さや大きさだけじゃなく、色や形、温度みたいなものがあります。
“ミスなく上手に歌える曲” も大切ですが、それ以上に
「この声、好きかも」「こんな声も出せるんだ」
と、あなたの可能性を感じてもらえる曲のほうが、強い印象を残します。
また、 オーディションの形式によっても、選び方は変わります。
◇ 1分程度の歌唱動画提出
最近多い形式です。
アカペラで好きなキーで歌ってOKのことも多いので、
あなたの声が一番よく響くキーを選べば大丈夫。
◇デモ音源提出
イントロは短めの曲がおすすめ。
たくさんの音源の中で、歌がなかなか始まらないと聴いてもらいにくいからです。
◇人前で歌う審査
声だけじゃなくて、ビジュアルの雰囲気も味方にできます。
・笑顔が魅力なら明るい曲
・目線が強い人なら少しハードな曲
・妖艶な空気感がある人なら、大人っぽい曲
など、“自分らしさ”が生きる曲がよいでしょう。
◇あえての変わり種
誰も選ばなさそうな曲で勝負する方法もあります。
もちろん賭けにはなりますが、流行曲は被りやすいので、
埋もれないための戦略としては十分アリです。
一番大事なのは、“目的に合っているか”
舞台出演、ボーカルグループ、音楽ユニットなど、
募集の目的が決まっているオーディションでは、
まずその“求められているイメージ”に合う曲であることが大前提です。
ピッチやリズムの正確さはもちろん必要ですが、
それはレッスンを重ねれば育っていきます。
そこに神経質になりすぎて、表情のない歌になってしまうより、
「この声をもっと育ててみたい」と思ってもらえる歌のほうが、
ずっと魅力的です。
オーディション曲を選ぶときのポイントをまとめると。。。
・求めてられているイメージ(わかる場合)を体現できる
・ いろんな声の表情が見える
・楽すぎず、無理しすぎず、自分のテンションがちょうどいいキーで
・ビジュアルの印象と合っている
・人と被りすぎない
練習曲とはまったく違う視点で、
“今の自分の魅力がいちばん伝わる曲” を選んでみてくださいね。