漫画家最強説

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コラム
世のクリエイティブ職の中で新しいプロダクトを生み出すクリエイターを除いて(発明によって生活そのものが変わるようないわゆる理系クリエイターこそ最強です。残念ながら。)文系クリエイターでは個人的には「漫画家」が最強だと思っています。
最近発注先デザイナーさんの制作フローの効率化を考えているのですが、過去アニメーション業界に在籍していた身としてデザイン業界の非効率っぷりに改めて考え込んでいます。サムネを描いて、制作意図を伝えてラフカンプ(平面の場合はこの工程は飛ばします)→カラーカンプ(清書)→版下となりますが、構図が取れない人はラフカンプの曖昧な線の時はまだいいけどカラーカンプになった途端、空間の整理ができていなかったり、線1本のディテールが甘かったり、色付けができなかったり。構成と配色の両方を対応できるからデザイナーとなれるわけですが、デザイナー経験年数の浅い人はそこを考える前に演出の装飾を頑張りがちで結果うるさい紙面になったり、各要素で必要な大きさがなかったりします。もっというとデザイナー1〜3年目ですぐできる領域ではないです。SNSなど「デザインは●●さえ抑えればOK」みたいな発信がありますが、いや、30年やっていても常に勉強ですのでインプ稼ぎの発信はちょっと・・・と思っているところがあります。少なくても3年目までは「書く」「描く」作業の徹底と基礎的なマーケティング、色彩心理学、日本語の勉強(これもとても大事)などをやって、プロとしてクライアント対応をするのはその後にして欲しい。店頭販促は一見簡単そうで、新人が対応するのには向いているのでそういう人をあてがわれがちですが、助けになる素材(タレントさん、広告コピー)がないので実は0からの作業になります。見せられる方はかなりしんどい。いいところを見つけて褒めて伸ばす、をやってあげたいのですが、なかなか・・・。
アニメーションの世界は、色彩設定も独立して担当者がいます。背景も別、脚本も別、画面構成(絵コンテ)も別、原画も別、原画チェックの作画監督が絵の修正(よほどのことがなければ原画担当に戻しません)。キャリアの浅い人は動画からのスタートでいきなり主要の絵を描くとこはありません。大量に絵を描いて「描ける」ようにする。絵が描けるようになっても消費者が見るレベルの絵となる作画監督クラスには10年以上が必要。だから商業デザイナーがいきなり構図、配色を行うことがそもそも無理だよなと悟っていたりします。でもギャラは商業デザイナーの方が高いのですよ。昨今の制作費の価格破壊は他業界と比較して、というのがどこかにあるように感じます。
さらに、漫画家といえばここに「ネーム」という名の脚本を書くところからのスタートになります。編集者も入りますが、これと「作画」の両方を対応し、画面構成し、建築図法の知識が必要な背景を描き(途中からアウトソーシングにはなると思いますが)キャラクターを動かすように描くという作業、表紙はカラー彩色。これを基本一人でこなすのだから大変ですが、スキルとしては最強。でも、商業デザイナーより漫画家の原稿料が安いです。漫画家は版権ビジネスなので出版され、ヒットすれば莫大な富を築けますけど、それまでが本当に過酷です。こういう業界と比較してデザインの世界って間口が広い分、全く体系的でないなと痛感しています。
商業デザインはスキルと内容と世間の費用感にあった進行を構築できれば劇的に状況が変わりそうだなと考えていて今少しそれらの内容を整理していますが販促はお絵描きのスキルも必須なので時々昔ながらの「カンプライター」として漫画家さんに紙面構成をやってもらえないかなと本気で考えることがあります。
Adobeにバナーの制作はプログラムを組んで(デザイナーを外して)マーケ領域の人(営業、プランナー)が対応すべきだとプレゼンされてしまうのは大変悔しいです。
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