“相手の機嫌が悪いと、自分のせいに感じる”あなたへ。心理学が教える“人の感情まで背負う心”のほどき方

“相手の機嫌が悪いと、自分のせいに感じる”あなたへ。心理学が教える“人の感情まで背負う心”のほどき方

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コラム

誰かが不機嫌だと、自分の言動を探し始めてしまう

職場で、いつもより口数の少ない人がいる。
家族の返事が、なんとなくそっけない。
そんなとき、「私、何かしたかな」と急に不安になることがあります。
さっきの言い方が悪かったのかもしれない。
昨日のメールが失礼だったのかもしれない。
相手に確かめてもいないのに、自分の言動を一つずつ思い返してしまう。
そして、機嫌を直してもらおうと必要以上に気を遣ったり、悪くもないのに謝ったりすることがあります。
人の感情に敏感であることは大切な力ですが、いつも自分が原因だと思う必要はありません。

相手の表情を読むことで、自分を守ってきたのかもしれない

臨床心理学では、人は周囲の人の表情や声の調子から、その場が安全かどうかを確かめながら生活していると考えます。
特に、身近な人の機嫌によって雰囲気が大きく変わる環境では、相手の様子を早く察することが役に立つことがあります。
怒っていそうなら静かにする。
疲れていそうなら話しかけない。
そうして相手の状態を読みながら、自分を守ってきた人もいるでしょう。
ただ、その習慣が強く残ると、誰かが少し不機嫌なだけで「私が何とかしなければ」と感じるようになることがあります。

「相手が不機嫌」と「私が悪い」を分けてみる

誰かの様子が気になったときは、まず事実だけを取り出してみてください。
「今日は返事が短かった」
「いつもより表情が硬かった」
そこまでは分かります。
でも、「私に怒っている」「私が悪い」は、まだ推測かもしれません。
相手には相手の仕事や体調、人間関係、その日の気分があります。
気になるなら確認してもよいでしょう。
ただ、理由が分からないまま、自分を犯人にしなくてもよいのです。

人の気持ちを背負いすぎる癖は、話すことで見えてくる

それでも、誰かが不機嫌になるたび落ち着かなくなるなら、「私はなぜ、この人の機嫌にこんなに責任を感じるのだろう」と考えてみてください。
嫌われることが怖いのかもしれません。
怒っている人を見ること自体が苦手なのかもしれません。
自分が場を穏やかにする役割を、ずっと引き受けてきたのかもしれません。
ひとりでは分かりにくければ、「人の機嫌が悪いと、すぐ自分のせいだと思ってしまう」と誰かに話してみるのもひとつです。
相手の気持ちを大切にすることと、相手の感情まで引き受けることは同じではありません。
人の機嫌は、その人のものとして置いておけることも、自分の心を守るために必要なのだと思います。

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