“その場では『いいよ』と言って、あとから苦しくなる”あなたへ。心理学が教える“即答してしまう心”の守り方

“その場では『いいよ』と言って、あとから苦しくなる”あなたへ。心理学が教える“即答してしまう心”の守り方

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コラム

頼まれた瞬間、考える前に「いいよ」と言ってしまう

仕事を頼まれた。
休日の予定に誘われた。
誰かから「ちょっとお願いしてもいい?」と言われた。
本当は少し迷っているのに、気づけば「大丈夫ですよ」と答えていることがあります。
その場では、それほど嫌ではないように思える。
けれど、家に帰ってから「やっぱり引き受けなければよかった」と重くなる。
そして今度は、一度引き受けたのだから断れないと、自分を追い込んでしまいます。
問題は、断れないことだけではなく、自分の気持ちを確かめるより先に返事をしてしまうことなのかもしれません。

即答することで、その場の緊張を早く終わらせていることがある

臨床心理学では、人は相手との関係に緊張を感じると、その場を安全に収めようとすることがあります。
「ちょっと考えます」と言えば、相手を待たせてしまう。
断れば、がっかりされるかもしれない。
理由を聞かれたら困る。
そんなことを一瞬のうちに感じて、「いいですよ」と答えるほうを選んでしまうのです。
すると、その場の空気は穏やかに終わります。
ただ、そのとき後回しにした迷いや疲れが、あとになって戻ってくることがあります。
即答は、ときに相手のためというより、その瞬間の気まずさから自分を守る方法になっているのです。

「答えはあとで」を選択肢に入れてみる

頼まれたとき、すぐにYESかNOを決めなくても構いません。
「予定を確認してから返事します」
「少し考えてもいいですか」
そんな言葉を、自分のための時間として使ってみてください。
その間に、「できるか」だけではなく、「本当に引き受けたいか」「引き受けたあと、自分にどれくらい余裕が残るか」を考えます。
頼まれた瞬間には見えなかった自分の気持ちが、少し時間を置くと分かることがあります。
返事を待ってもらうことは、相手を拒絶することではありません。
自分の気持ちもその場に参加させるための、小さな間なのです。

あとから苦しくなるなら、そのパターンを話してみる

いつも同じように引き受けて、あとから後悔するなら、「なぜあの瞬間に断れなかったのだろう」と責めるより、その場で何を感じていたのかを振り返ってみてください。
嫌われたくなかった。
役に立つ人でいたかった。
相手の困った顔を見たくなかった。
そこには、自分でも気づいていない気持ちが隠れていることがあります。
ひとりでは分かりにくければ、「いつも反射的に引き受けてしまう」と誰かに話してみてもよいでしょう。
話しているうちに、断ることよりも、相手を少し待たせることのほうが怖かったと気づく場合もあります。
すぐに答えなくていいという感覚を持てることは、自分の時間と気持ちを守るための大切な力なのだと思います。

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