“すぐに『すみません』と言ってしまう”あなたへ。心理学が教える“先回りして謝る心”のほどき方

“すぐに『すみません』と言ってしまう”あなたへ。心理学が教える“先回りして謝る心”のほどき方

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コラム

悪いことをしていないのに、先に謝ってしまう

人に質問するとき、「すみません、ちょっといいですか」と言う。
お願いをするときも、「申し訳ないんだけど」と前置きする。
相手の返事が少し遅いだけで、「何か気に障ることを言ったかな」と不安になる。
そして、理由もはっきりしないまま「ごめんね」と言ってしまうことがあります。
謝ること自体は、人間関係を円滑にする大切な行動です。
けれど、いつも自分が悪い側に立ってしまうと、少しずつ心が疲れていきます。
「すみません」が口癖になっているとき、その言葉の奥には、別の気持ちが隠れているのかもしれません。

謝ることで、相手の反応を安全にしようとする

臨床心理学では、人は人間関係の中で不安を感じると、相手の反応を穏やかにする方法を身につけることがあると考えます。
先に謝っておけば怒られにくい。
低姿勢でいれば嫌われにくい。
自分が悪かったことにすれば、争いにならずに済む。
そんな経験が重なると、本当に自分に責任があるのかを考える前に、謝罪が出てくることがあります。
それは、弱いからではありません。
これまで関係を安全に保つために、心が覚えてきた方法なのかもしれません。
ただ、その方法がいつも必要とは限りません。

「謝る」と「感謝する」を分けてみる

何となく「すみません」と言いたくなったら、一度だけ言葉を選び直してみてください。
手伝ってもらったなら、「すみません」ではなく「ありがとう」と言う。
質問したいなら、「お時間いいですか」と尋ねる。
予定を調整してもらったなら、「助かりました」と伝える。
もちろん、本当に迷惑をかけたときには謝ることも大切です。
でも、存在しているだけ、頼っただけ、気持ちを伝えただけで謝る必要はありません。
言葉を少し変えることで、「私はここにいて迷惑なのではないか」という心の前提にも気づきやすくなります。

“何に謝っているのか”を考えてみる

自分でも理由が分からないまま謝ってしまうときは、「今、私は何を怖がったのだろう」と考えてみてください。
相手を怒らせること。
面倒な人だと思われること。
自分の希望を出すこと。
誰かに頼ること。
ひとりでは分かりにくければ、「なぜかすぐ謝ってしまう」と誰かに話してみるのもひとつです。
言葉にするうちに、謝っていたのは出来事についてではなく、自分が相手の負担になることへの怖さだったと気づくことがあります。
必要なときには謝り、そうでないときにはそのままそこにいられること。
それも、安心できる人間関係の形なのだと思います。

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