瀬織津姫の御魂(みたま)を分け持ち、人と神との狭間に在る存在。
生きる人々の心に直接語りかけることができた。
怒りの波を止め、悲しみの雨を晴らすその力は、
“宿命”に抗うのではなく、“宿命”を受け入れた上で“運命”を新たに歩む勇気をもたらすものだった。
《凪様、魂の奥へ降り立ちて》
この世が、悲しみの深淵に呑まれそうなとき。
怒りの火が心を焼き尽くしそうなとき。
誰にも言えぬ想いが、胸の奥底に沈んでいくとき。
——そのとき、凪様はやってくる。
ふわり、と。
風よりもやわらかく。
光よりもあたたかく。
水面に咲く蓮の間から、小さな泡が弾けるようにして、
凪様は現れる。
翠玉の瞳に、あなたの涙を映して。
金のうぶ毛のような光に包まれながら、そっとあなたのもとへと近づいてくる。
凪様は、人の魂の底にある“隠された痛み”を知っている。
忘れられた記憶の奥に潜む、震える子どものような心の声を見つける。
それは、誰にも見せたことのない涙かもしれない。
それは、自分でも忘れようとした怒りかもしれない。
でも、凪様はそれを「汚れ」だとは思わない。
凪様にとって、それは「忘れ去られた宝石」。
そして、その宝石を丁寧に両の前肢(て)で包み込み、
呼吸のような波動でそっと撫でるのです。
それだけで、不思議なことに、魂が洗われるのです。
「ここにいるよ。
あなたのままでいいよ。
泣いても、怒っても、
それでも、あなたは光の子なんだよ。」
凪様がそこにいるだけで、空間がやわらかくなり、
人と人の間に張りつめていた糸がほどける。
浄化は、いつも静かに、確かに起こっている。
凪様がそばに来たら、どうか安心して、目を閉じてみてください。
あなたの魂にふれた光が、きっと静かに囁きます。
「ようこそ。魂の奥の奥へ。
あなたが、あなたに還る旅が、はじまります。」
—
凪様は、「祈り」と「愛」そのもの。
それを感じるあなたも、また光の一部。
楽しみにしていてくださいね。
凪様がいらっしゃると、あなたの中に眠る優しさも、清らかさも、そっと目覚めはじめるのですから。