「何かしなきゃ」と休めない|アダルトチルドレンが何もしない時間に落ち着かない理由と3つの休む練習

「何かしなきゃ」と休めない|アダルトチルドレンが何もしない時間に落ち着かない理由と3つの休む練習

記事
コラム
「今日は何もないから、ゆっくりしよう」
そう思っていたはずなのに、
「あれもやらなきゃ」
「これも終わっていない」
と、次々にやることが浮かんでくる。

横になっていても、頭の中は動きっぱなし。
気づけば休みの日なのに、何かすることを探している。

以前の私は、ずっとそんな状態でした。

特に、周りを気にしながら「ちゃんとしなきゃ」と過ごしてきたアダルトチルドレン傾向のある方にとって、何もしない時間は落ち着かないことがあります。

そして、あるとき私は気づいたのです。

私は休めないのではなく、そもそも「休むってどうするの?」が分かっていなかったのかもしれない。

この記事では、私が「休み方が分からない」と気づいた体験と、頭の中の「やらなきゃ」から少し離れるために始めた3つのことをお伝えします。

休んでいるのに、頭の中は休んでいなかった


以前の私は、仕事を辞めたとき、
「少しゆっくり休んでから、次の仕事を探そう」
と思ったことがありました。

仕事をしていないのだから、時間はあるはずです。
ところが、全然休めませんでした。

家にいれば、
「掃除しなきゃ」
「洗濯もしなきゃ」
「銀行にも行かなくちゃ」
と、次々にやることが浮かびます。

寝ていても、
「あれが残っている」
「これもやっていない」
と考えてしまう。

体は横になっていても、頭の中はずっと働いていました。

朝起きた瞬間から、
「あれもある」
「これもやらなきゃ」
と、その日にすることを考えます。

寝る前も同じでした。
「明日はこれをやって、あれも終わらせないと」
と考えながら眠る毎日です。

振り返ると私は、体を止めることはできても、頭の中の「やらなきゃ」を止めることができていなかったのだと思います。

温泉に行っても、頭の中は家に帰っていた


私は当時、温泉に行きたいとも思いませんでした。
旅行にも、それほど行きたいと思わなかったのです。

なぜなら、
「行ったって疲れるだけ」
と思っていたからです。

温泉に行っても、
「帰ったら夕飯を作らなきゃ」
「使ったタオルや服を洗わなきゃ」
と、その後のことを考えていました。

旅行に行けば、
「帰ったら洗濯物がいっぱいだろうな」
「掃除もしなくちゃ」
「息子のこともやらなきゃ」
と考えてしまいます。

せっかく違う場所にいるのに、頭の中はもう家に帰っていました。

「空がきれいだな」
「気持ちいいな」
「楽しいな」
と、その時間を味わうより先に、帰った後に待っている“やること”を考えていたのです。

だから私にとって温泉や旅行は、休むためのものではありませんでした。
むしろ「予定が増えて、やることが詰まる」という感覚に近かったのです。

今振り返ると、旅行が嫌いだったわけではありません。
その時間を味わうより先に、次にすることを考える癖がついていたのだと思います。

「それは休めてないね」と言われて気づいた

そんな自分に気づいたきっかけがありました。

仕事を辞めた頃、私はぎっくり腰になりました。
体が思うように動かず、整体へ通っていたときのことです。

先生に、
「今は体も動かないんだから、ゆっくり休めばいいよ」と言われました。
「温泉に行ったり、旅行したりするのもいいよ」とも言われます。

私は、
「でも、行ったって疲れるだけだから行きたくないんです」と話しました。

すると先生から、「それは休めてないね」と言われたのです。

その言葉を聞いたとき、「ああ、そうなのか」と思いました。

私は確かに横になっている。
仕事もしていない。

それなのに、頭の中ではずっと「次に何をするか」を考えていました。

そこで初めて、
「休むって、ただ何もしないことではないのかもしれない」
と考えるようになったのです。

アダルトチルドレンが「何かしなきゃ」となりやすい背景


アダルトチルドレン傾向のある方の中には、子どもの頃から周囲をよく見て過ごしてきた方がいます。

親の機嫌を気にする。
怒られないように先回りする。
自分の気持ちより、相手が困らないことを優先する。

そして、「ちゃんとしなきゃ」と、いつも自分を動かしている。

もちろん、すべてのアダルトチルドレンの方が同じではありません。

ただ、長い間「周りを見て、自分がまっさきに動く」ことに慣れていると、何もしない状態の方が落ち着かなくなることがあります。

「今日は何もしなくていいよ」
と言われても、
「じゃあ、何をしたらいいんだろう?」
となってしまう。

何かをしている状態の方が、自分にとってはいつもの状態だからです。

そのため、休もうとしても、
「何か忘れていないかな」
「今のうちにやっておこう」
と、また次の仕事を探してしまいます。

私自身も、
「何もしなくていい時間を、どう過ごしたらいいのか分からない」
状態だったのだと思います。

体を休めるだけでは、私は休めなかった


横になる。
眠る。
座って過ごす。

これは、体を休める方法です。

でも、その間ずっと、
「あれをやらなきゃ」
「これがまだ残っている」
と考えていれば、私の場合、頭は休んでいませんでした。

人といるときや、仕事をしているときは、特にそれが顕著にでました。
「周りを見て、自分が動く」のが基準の私にとって、
「あなたは休憩してていいよ」
と言われても、周りの人が気になってしまって、休んでいても休んだ気がしなかった。

周りの人が働いているならば、私も気を利かせて動くのが当然。
そう思って、早々に休憩を切り上げて、人を手伝うなんてことが当たり前でした。

時間通りに取る休憩が、むしろ疲れる時間になっていました。

そこで必要だったのが、頭の中の「やらなきゃ」から少し離れる時間を作ることでした。

もちろん、いきなり何も考えなくなるのは難しいです。
私も今でも、放っておけばいろいろ考えます。

だから私は、休むことも練習なのだと思うようになりました。

私が「休む練習」として始めた3つのこと


1.「やること」ではなく「今あるもの」を見る

頭の中で考えることを、完全に止めることはできませんでした。

そこで私は、「まだやっていないこと」ではなく、「今すでにあるもの」に目を向けることを始めました。

特に寝る前には、意識して3つのことを考えています。

まず、今日の自分を一つ褒めます。
「今日もご飯を作った」
「嫌なことがあっても一日過ごした」
そんな小さなことで構いません。

次に、今日ありがたいと思えたことを探します。

「今日もご飯を食べられた」
「家がある」
「水道から水が出る」
「天気がよくて気持ちよかった」

本当に身近なことです。

そこから、
「夫がこんな言葉をかけてくれた」
「両親にこんなことをしてもらった」
と、誰かとの出来事を思い出す日もあります。

最後に、
「今日一日で、一番よかったことは何だろう?」
と考えます。

無理に感謝しようとしているわけではありません。

「まだ何をしなきゃいけない?」からいったん離れて、今日すでにあったものを探す時間を作るのです。

私には、この時間が大切でした。

続けていくうちに、朝起きたときの感覚にも変化がありました。

以前は、
「あれもやらなきゃ」
「今日もこれがある」
から始まっていた朝。

それが、
「今日はどんな一日になるだろう」
と思える日が増えてきたのです。

2.考えることから離れて、感覚を味わう

もう一つ始めたのが、自分の感覚に意識を向けることでした。

例えば、コーヒーを飲む。

ただ飲むのではなく、
「いい香りだな」
「温かいな」
「おいしいな」
と感じてみます。

私は朝、味噌汁を作ります。

ある朝、味噌汁の香りを感じながら、
「私はこの香りを嗅ぐと、ほっとするんだな」
と気づいたことがありました。

実家でも、母が毎朝味噌汁を作ってくれていました。
私にとって味噌汁の香りは、安心する感覚とつながっていたのでしょう。

散歩に出たときも同じです。

「風が気持ちいいな」
「少し寒くなってきたな」
「木が揺れているな」
「夕焼けがきれいだな」

そんなふうに、今ここにあるものを感じてみる。

普段は、
「次は何をする?」
「まだ何が残っている?」
と考えている頭を、
「今、私は何を感じている?」
へ少し戻します。

私にとって、これも心を休ませる練習の一つです。

3.何もしないことだけを「休む」にしない

私は今、休むことは「ぼーっとすること」だけではないと思っています。

絵を描く。
塗り絵をする。
散歩をする。
庭の草むしりをする。

自分が好きなことに集中していると、いつの間にか時間を忘れることがあります。

その時間は、
「あれもやらなきゃ」
という頭の中の声から、少し離れられています。

私にとっては、それも心が休んでいる時間でした。

だから、
「ぼーっとできないから、私は休むのが下手なんだ」
と考えなくてもいいのだと思います。

あなたが少しほっとできるのは、どんな時間でしょうか。

何もしない時間を作ることだけが、休むことではありません。
自分が「少し楽だな」と感じられる時間から、自分に合う休み方を探してもいいのです。

今でも私は、休むのが得意ではありません


今では何も考えず、いつでも上手に休める。
そんなことはありません。

私は今でも、休むのが苦手です。

意識しなければ、
「あれもやらなきゃ」
「これもやっておこう」
と考え続けてしまいます。

だから今も、意識して休む時間を作っています。

一日一回でも、コーヒーを味わう。
外の風を感じる。
好きなことに集中する。

寝る前には、今日できたことや今あるものを思い出してみる。

私は、「休める人」になったというより、「自分を休ませる方法」を少しずつ知ってきたのだと思います。

今日、寝る前に3つだけ探してみてください


もしあなたも、
「何かしなきゃ」
と頭の中がずっと動いているなら、いきなり何も考えないようにしなくても構いません。

今日、寝る前に3つだけ探してみてください。

今日の自分ができたこと。
今日、ありがたいと思えたこと。
今日、一番よかったこと。

大きなことでなくて構いません。

「まだ何をしなきゃ?」
ではなく、
「今日、私には何があった?」
と考えてから眠ってみる。

それも、頭の中の「やらなきゃ」から離れる小さな練習になります。

休む時間を作ったからといって、自然に休めるとは限りません。

ずっと周りを見ながら、
「何かしなきゃ」
「ちゃんとしなきゃ」
と動いてきた人にとっては、休むことそのものに慣れていない場合もあります。

だから、休めない自分を責める材料まで増やさなくていいのです。

まずは一日の中に、頭の中の「やらなきゃ」から少し離れる時間を作ってみる。

自分に合う休み方は、そこから少しずつ探していけます。

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