「さなぎ」のままでいたい。

「さなぎ」のままでいたい。

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コラム
娘が連れてきたアゲハの幼虫が、さなぎになった。

初めは黒くて消しゴムのカスみたいだったのに、いつの間にかそれがポッキーくらいの太さになって、小指くらいの太さになって。

色もいつしか鮮やかな緑になって、餌にしていたレモンの葉っぱは、こすると本当にいい匂いがした。

その幸せの葉っぱをたくさん食べて大きくなったさなぎは、今、じっと動かない。
10日くらいで、蝶になるみたい。

そこで、私もちょっと「さなぎの気持ち」になってみた。

そしたらさ……「怖い」って思った自分がいた。

「もう、このまま動かないで、さなぎのままでいいや」って思った自分がいた。

蝶って綺麗で、自由に飛べるし、ワクワクする~……って言いたいところだけど。
無邪気にそう言えるほど、私はもう幼くなかったみたい。いや、もう十分いい大人なんだけどさ(笑)。

でもさ、そうだよね。
新しいステージに立つって、やっぱり怖いよね。

現状にどれだけ不満やモヤモヤがあっても、そのままでいることって、どこか変化しなくて済む「安心感」があるよね。
変わりたいけど、変わりたくない。だって、そこまで不幸じゃないじゃん、みたいな。さなぎの殻の中で、そんな葛藤がぐるぐる巡る。

さなぎが蝶になるように、私もいつかは軽やかに飛んで、次のステージにいきたいものだ。

いや、かといって天国に行きたいわけじゃないけどさ。
まだまだこの世界で、やりたいことや、したいこと、な~んもしないでゆっくりダラダラすることだって、この世の中で満喫したいしねぇ。

レモンの葉っぱのいい匂いをぎゅっと嗅ぎながら、
「そうだそうだ、なんとかなるわな」
そう思ってから、ハッとした。あ、これ、いつもの癖だな、って。

昨日の話じゃないけれど、先を見て勝手に疲れるのはもう辞めよう。
今の私は「さなぎ」なのだから、まずはこのさなぎの時間を全力で楽しめばいいんだったね。

じっと動かない、この充電の時をとことん楽しんでこそ、きっと次の蝶になれるんだから。

今日ももぐもぐ食べて、すっきり出して、ぐっすり寝ればいいじゃないか。
いろいろあってもさ、生きているってステージは、みんな一緒だもんね!
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