私は2022年2月末に60歳でIT企業を定年退職し、あえて雇用延長は選ばずに派遣会社などで期間限定の仕事に就いていますが、前回までは雇用延長を選ばなかった理由、いまのライフスタイルを選択するまでの経緯についてお伝えしました。
今回は、定年退職日までのことについて詳しくお伝えしたいと思います。
自分の腹が決まれば、定年退職後の新たなライフスタイルへの期待が大きく膨らみ、待ち遠しくなりました。自分自身、心配性なところはありますが、「どうにかなるさ」という楽観的な性格がベースにあるためか、不安についてはほとんどありませんでした。後になって「こんなはずでは・・厳しい!」と感じることになりますが、この時はそんな近未来は想像できず、ただ待ち遠しいという状態でした。自分が決めたことに後悔はしないという勝手な?信念を持っていて、それは今も昔も変わりません。
定年退職まで一年を切ったとき、一般的によく聞く「退職までに有給休暇を使い切る」ことを自分も実践しようと思い、職場の上司には早めに宣言をしました。新卒入社から30数年、常に忙しかったため有給休暇の消化率は20%もなかったと思います。特に40代前半まではむしろ休日出勤の日数が上回っていました。そんな中で40日ほどある有給休暇を使い切る、という大事業への挑戦なので(笑)、アグレッシブな挑戦者の気持ちになりました。
具体的には、2022年1月~2月はほぼ有給休暇にしようと考え、そのために2021年11月には後任者をアサインしてもらい、12月末までに業務引継ぎを終わらせたいということを上司に要望しました。しかし後任者のアサインが難航し、結果的に2022年2月末の定年退職時にも決まらず、暫定的に同じ部署の複数の人に業務を分けて引き継ぐということになりました。
また、業務面では新しい取り組みがいくつか始まり、また急な退職者もあって業務運用の大幅な再構築もあり、2021年8月からは夜中まで仕事をする状況に陥りました。幸か不幸かコロナ禍の真っ最中だったので、往復3時間超の通勤時間もなくテレワークで遂行することが出来ました。
有給休暇ですが、結果的に2022年1月~2月に30日ほど消化することが出来ました。中には休暇でも会議などに参加せざるを得ないこともあり怪しいところはありましたが、まずまずの結果だったと思います。100%達成は難しくても、最後までぶれずに少しでも近づける努力が功を奏したと思います。
定年退職までの半年間は、これまでの会社員人生が凝縮されたようなひと時でした。
有給休暇中は、これまで仕事で廻った場所に行ってみたり(近場ですが)、これまで先送りにしていた歯の治療をしたり、定年退職後にどんな仕事に就けそうか試しに求人に応募してみたりして、次のステップに向けての準備期間としても過ごすことが出来ました。
一方、会社からは退職一時金・年金の受け取り方や健康保険の切り替え、確定拠出年金の受給のこと、厚生年金・国民年金の手続き、住民税の支払い方法などの案内があり、給与天引きという形でこれまで会社にお任せしていたことを自分で決めたり手続きしていかなければならないことが一気に押し寄せてきました。
この時の心境としては、それほど多くはないですが退職一時金という私にとっては大金がもうすぐ手に入る、という気持ちからか、節税や節約についてあまりシビアに考えませんでした。定年退職後の厳しい状況からすると、少しでも出ていくお金を減らすことにもっと真剣に取り組めばよかったと多少後悔しています。今後、定年退職を迎える人に私の経験が少しでも伝わるとうれしいと思い、以下の内容にまとめています。
いよいよ定年退職日が来ましたが、その日はギリギリまで業務引継ぎの打合わせをしていました。お決まりのご挨拶ですが、入社以来厳しい局面が多くあったがもう少し頑張ろう、ここまではやってみようと続けたことが定年退職まで勤めることが出来たこと、その間は上司や先輩、同僚、顧客、関係会社など多くの人に支えられたこと、これまでの会社人生に誇りと自信をもって次のステップに進みたいこと、最後に家族に感謝したいこと・・などこれもありきたりな内容でしたが本音ベースで話すことが出来ました。どんな職業や会社、職場でもいろいろと不満はあると思いますが、トータルでとんとん又は少しプラスであれば十分だと個人的には思っているし、それは今でも変わりません。
次回は、定年退職後の厳しい就業状況についてお伝えしたいと思います。