20代の頃の話です。
車を運転していた際、助手席に乗っていた友人が突然、私の首を絞めてきました。
あまりの出来事に驚き、ハンドル操作を誤って道路脇の側溝に脱輪してしまいました。
しかし、さらに不可解だったのはその後です。友人は「どうしたの?」という様子で、まるで何もしていないかのように振る舞ったのです。
「え?この人、何なんだ?」と強い違和感を覚えましたが、本人は何もしていないと言い張ります。
仕方なく車を引き上げて帰宅しましたが、どうにも腑に落ちませんでした。
そんな折、弟の彼女が「知り合いに霊能者がいるから相談してみたら?」と紹介してくれました。
すぐに予約を取り、対面でお会いすることになりました。
ところが、席に着いた瞬間、その霊能者の先生はガタガタと震え出し、挨拶もままならない状態に。
「師匠に電話します」と言って席を外し、戻ってくると「申し訳ありませんが、今日はお帰りください」と告げられました。
理由を尋ねると、「車に女性の霊がついており、それがあまりにも恐ろしい」とのことでした。
仕方なく帰宅しましたが、しばらくは恐ろしくて車に乗ることすらできませんでした。
こちらの霊能者の先生はその後、全く連絡が取れなくなってしまいました。
数日後、先輩が私の車を見てこう言いました。
「その車、昔女子高生をはねて亡くなってるらしいよ」
その言葉に、背筋が凍る思いでした。
どうしていいか分からず悩んでいたところ、今度は母の知人の紹介で占い師の方を訪ねることになりました。
その方は母と同世代くらいで、とても明るくユーモアのある方でした。すぐに打ち解け、例の車の話をしてみました。
祭壇のような部屋に通され、事情を説明すると、返ってきた言葉は意外なものでした。
「そんなの、すぐに車を売ればいいから」
あまりにもあっさりとした言葉に拍子抜けし、詳しく聞こうとすると、
「売れば問題ないから、すぐに忘れなさい」とだけ言われました。
私はその言葉に従い、すぐに車を手放しました。
――この出来事がきっかけとなり、私はその方を師と仰ぎ、20年以上にわたる指導と修行の道へと進むことになります。
お話は、まだ続きます。